コーヒーと随筆

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  • サイズ B6判/ページ数 269p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784902744880
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報



庄野 雄治[ショウノ ユウジ]
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内容説明

近代文学に造詣の深い、『コーヒーの絵本』の著者で徳島の人気焙煎所アアルトコーヒー庄野雄治が、コーヒーを飲みながら読んで欲しい随筆を厳選しました。大好評を博した『コーヒーと小説』の姉妹書、2冊続けて読むと何倍も楽しめる内容です。前作に続きカバー写真には、作品に登場する魅力的な女性の象徴として人気シンガーソングライター・安藤裕子さんを起用!現代に生きる私たちにこそ響く、至極面白く読みやすい随筆20編です。コーヒーを飲みながらお楽しみください。「新しいものは古くなるが、いいものは古くならない。それを証明する随筆集」人はずっと変わっていない。百年前の人が読んでも、百年後の人が読んでも、同じところで笑って、同じところで泣くんじゃないのかな。コーヒーと一緒に、偉大な先達たちの真摯な言葉を楽しんでいただけると、望外の喜びだ。

目次

畜犬談―伊馬鵜吉平君に与える(太宰治)
巴里のむす子へ(岡本かの子)
家庭料理の話(北大路魯山人)
立春の卵(中谷宇吉郎)
大阪の可能性(織田作之助)
陰翳礼讃(谷崎潤一郎)
変な音(夏目漱石)
恋と神様(江戸川乱歩)
余が言文一致の由来(二葉亭四迷)
日本の小僧(三遊亭円朝)
柿の実(林芙美子)
亡弟(中原中也)
佐竹の原へ大仏を拵えたはなし(高村光雲)大仏の末路のあわれなはなし(高村光雲)
ピアノ(芥川龍之介)
人の首(高村光太郎)
好き友(佐藤春夫)
子猫(寺田寅彦)
太陽の言葉(島崎藤村)
不良少年とキリスト(坂口安吾)

著者等紹介

庄野雄治[ショウノユウジ]
コーヒー焙煎人。1969年徳島県生まれ。大学卒業後、旅行会社に勤務。2004年に焙煎機を購入しコーヒーの焙煎を始める。2006年徳島市内に「アアルトコーヒー」を、2014年同じく徳島市内に「14g」を開店。著書に『誰もいない場所を探している』、『徳島のほんと』(福岡晃子との共著)、『コーヒーの絵本』(平澤まりことの共著)、『はじめてのコーヒー』(堀内隆志との共著)、『たぶん彼女は豆を挽く』、編書に『コーヒーと小説』がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

97
コーヒーの苦味に合いそうな渋い随筆のアンソロジーでした。文豪好きにとっては贅沢な1冊と言ってもいいかもしれません。ラインナップからしてここまでの顔ぶれが揃うとはという感じですから。太宰治、谷崎潤一郎、江戸川乱歩、夏目漱石、芥川龍之介、坂口安吾などの文章が一度に読める幸せをかみしめずにはいられません。最近の作家さんのエッセイも面白いですが、たまには一昔前の作家さんの想いに心を馳せてみるのもいいものです。2017/12/29

優希

70
再読です。コーヒーにあいそうな渋目の随筆でした。文豪の描く随筆は何処となく苦い香りが漂います。一度に何人もの文豪の随筆を読めるアンソロジーというのも贅沢ですね。2018/11/14

春が来た

31
小説集は太宰治の「グットバイ」から始まり、随筆集を坂口安吾の「不良少年とキリスト」で終わらせたいという思いで作品を選出したという庄野さん。私は、2人の作品をほとんど知らないのだけれど、こんなのを見せられてしまったら、知った気になりフツカヨイ的に惚れてしまいそうになる。岡本かの子さんの随筆がとてもよかった。見開き2、3ページの作品が多めで、早起き出来た朝にコーヒーと共に贅沢な読書時間を過ごせそう。あ、私は、夜にダラダラしながら冬に買っておいた甘酒を見つけ、それをお供にちょこちょこ読んだりしたけど。2019/04/13

Kanako

20
コーヒーにまつわる随筆ではなく、文豪や芸術家たちの短い随筆を集めた作品(一応、コーヒーをお供に読みたい随筆ということです)。編者の方も書いているとおり、何かのテーマではなく、ただ良いと思う随筆を集めた本で、それゆえに、いろんな文豪や作家の普段目に留めることのない随筆を、ちょこちょこいいとこ取りで味わえる良本です。谷崎の陰翳礼讃など有名な作品もありますが、作家の名前は知っていても読んだことのない随筆がほとんどだったので、味わい深かったです。2022/11/14

ほっしー

19
コーヒー屋の店主である著者がコーヒーに合う(文中にコーヒーは出てこない)と思った古典随筆をセレクトしたアンソロジー。『コーヒーと小説』同様に渋いチョイスが良い。今回は文豪以外にも北大路魯山人、高村光太郎などの作品も収録されている。そして太宰がやはり面白い。太宰の作品は『畜犬談』。犬嫌いなのに犬が自宅に住みついてしまう話。思いとは裏腹に犬が懐いてしまう様がおかしかった。ノリで大仏を作ってしまった高村光雲の『佐竹の原へ大仏を拵えたはなし』『大仏の末路のあわれなはなし』も面白かった。未読の作家を知る良い機会!2017/10/26

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