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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
電羊齋
5
1979年刊行の中公新書版の内容を大幅に増補改訂。本文に側注がつき、本文中の引用史料の出典も明示され、大いに読みやすくなった。康煕帝が三度にわたるモンゴル遠征中に皇太子に書き送った満洲語による私信からは、編纂史料からは見えてこない飾り気のない肉声がうかがえて面白い。遠征の厳しさに一喜一憂する指揮官としての康煕帝、だがそんな中でも努めて楽観的で愛情ある言葉を書き送ろうとする父親としての康煕帝、遠征先でも自ら現地の動植物を観察し、天文観測を行う好奇心旺盛な康煕帝。康煕帝の多面的な魅力を改めて感じされられた。2014/09/08
すんだ
1
※途中まで<一言>清王朝がいかに多民族という帝国属性を上手く扱ったかが伝わってきた。文章も平易で読みやすい。ほんのはじめの部分のみになってしまい残念。2016/09/26
hrn
1
康熙帝の、特に皇太子にあてた手紙。後継者への教育的な意味合いもさることながら、子供への思いも感じられる内容。このように愛情を注いだ皇太子は、政争に巻き込まれ廃太子となる運命なので、タネを知っている私は読んでいて複雑な気分になりました。2016/03/25