内容説明
医療や測定器具の発達、キリスト教の影響、芸術の変容と写真の誕生、社会の大衆化、刑罰の変容、スポーツの誕生、浴室の設置…激変する文化的・社会的環境のなかで、人々は「身体」をどう眺め、その「快楽」と「苦痛」をどう受け止め、「身体」にどう働きかけたか?“感性の歴史家”コルバンの構想から10年を要した記念碑的著作。
目次
第1部 身体に向けられた交差する視線(医者のまなざし;宗教の影響力;芸術家たちのまなざし;身体の社会的イメージ)
第2部 快楽と苦痛―身体文化の中心(身体の遭遇;身体の痛み、苦しみ、および悲惨)
第3部 矯正され、鍛えられ、訓練される身体(障害のある身体の新しい捉え方;身体の衛生と外見を磨くこと;鍛えられた身体―十九世紀の体操・運動選手)
著者等紹介
コルバン,アラン[コルバン,アラン][Corbin,Alain]
1936年フランス・オルヌ県生。カーン大学卒業後、歴史の教授資格取得(1959年)。リモージュのリセで教えた後、トゥールのフランソワ・ラブレー大学教授として現代史を担当(1972‐1986)。1987年よりパリ第1(パンテオン=ソルボンヌ)大学教授として、モーリス・アギュロンの跡を継いで19世紀史の講座を担当
クルティーヌ,ジャン=ジャック[クルティーヌ,ジャンジャック][Courtine,Jean‐Jacques]
1946年アルジェ(アルジェリア)生。15年間アメリカ合衆国で、とりわけサンタ・バーバラのカリフォルニア大学で教える。現在、パリ第3大学(新ソルボンヌ)文化人類学教授。言語学・スピーチ分析、身体の歴史人類学
ヴィガレロ,ジョルジュ[ヴィガレロ,ジョルジュ][Vigarello,Georges]
1941年モナコ生。パリ第5大学教授、社会科学高等研究院局長、フランス大学研究所所員。身体表象にかんする著作がある
小倉孝誠[オグラコウセイ]
1956年青森県生。1988年東京大学大学院博士課程中退。慶應義塾大学教授。フランスの文学と文化史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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