雪

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  • サイズ B6判/ページ数 572p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784894345041
  • NDC分類 929.573
  • Cコード C0097

出版社内容情報

2006年10月、『ノーベル文学賞』受賞!
世界的ベストセラー『わたしの名は紅』で知られる“現代トルコの最高峰作家”の待望の邦訳第2弾。“9・11”事件直後に発表後、世界40か国語に翻訳され、今日の情勢を見事に予見したとして、アメリカを始め各国でベストセラーにランクインした超話題作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

85
トルコのノーベル賞作家オルハン・パムクの最初にして最後と称する政治小説。フランクフルトから12年ぶりにイスタンブルに帰省した無神論者の詩人Kaが、「市長暗殺と自殺した女子学生」の記事を書くことと学生時代に出会った女性に求婚するために、アルメニア国境近くの町カルスを訪れる。雪が降り続くなか町をさまようKaに接触してくる密偵、情報局員、劇団の座主、新聞社主、地元警官、コミュニスト、宗教高校の学生たち、やがて国内のイスラム過激派のクーデター事件に巻き込まれていく。外の世界で惨事が続いているとき、「恋をしているか2020/07/17

藤月はな(灯れ松明の火)

65
私達の思想は完全に独立することはない。寧ろ、私達を内包する社会を指針とすることで入ってくる思想によって影響せざるを得ない。そして変わりゆく世界で永遠に何物にも染まらず、己でいられるのは不可能だ。外からの情報に混乱して自殺した少女、少女達を破滅させたとして校長を殺害した狂人との問答、己の意志によってブルカで髪を覆うことを信条とするが人を殺した時にブルカを脱ぎ捨てたカディフェに対してドイツでの生活が身についたKaは非力で弱い。今年、ノーベル平和賞を受賞し、パキスタン武力派から敵視されている少女を想いながら読了2014/10/20

らぱん

51
東西の交差点として異なる民族が暮らし複数の言語と宗教があり多様な文化を抱くトルコが国としてのアイデンティティを持つことの難しさを理解した。そこで生きていくことは自分が何者かとの表明をし続けなければならない。詩人は降りて来た詩想により、存在を肯定しようが否定しようがあるものはあるという真理を直観したにもかかわらず、そこに留まることができない。人間社会で生きることは生を複雑なものにする。神を信じているものの上にも、信じていないものの上にも、平等に雪は降る。普遍的根源的問いでトルコに限った話ではない。(続く)↓2019/05/06

yumiha

39
誌友さんのおススメ本。ヨーロッパと隣接するトルコだからこそ、舞台となったカルスの町がクローズアップされる。戦後すぐさまアメリカに憧れ真似る日本とは全く違うのだろう。宗教的にも政治的にも衝突がきつい。キリスト教を押し付けて支配したヨーロッパ各国は、植民地化した国々の言語や文化までも支配した。それを受容かor拒否かと問われれば、さまざまな意見が飛び交う。そんな町カルスにやって来たKaが、ふらふらウロウロしているように見えたのも、やむを得なかったのだろう。カディフェがしっかりと考え、自分を通したのに対して。2020/03/08

抹茶モナカ

31
気になった文章にアンダーラインを引き、付箋を立てながら、読んだ。数年前に読んだ初読の時の方が面白く読めた印象の再読だけど、自分の読解力の訓練と思い、じっくり読む。『無垢の博物館』と似た運命の女性への思いが、政治小説に織り込まれながら綴られている小説。詩人のインスピレーションの在り方もじっくり書かれ、何より、イスラム社会について、よくわかる本。イスラム教については、日本人も知識が豊富になって来ていると思うけど、この本の発表当時は、きっと物凄く異文化感プンプンな感じで読まれたろうし、初読の際の僕もそう読んだ。2018/07/29

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