出版社内容情報
両親の都合により複数の国の生活を繰り返し、特定の文化に属さず独自の生活文化を創造するサードカルチャーキッズについて考える
内容説明
サードカルチャーキッズとは?両親の生まれた国の文化を第一文化、現在生活している国の文化を第二文化とし、この2つの文化の間で、特定の文化に属することなく独自の生活文化を創造していく子どもたちのことをいう。
目次
第1章 サードカルチャーキッズの世界を理解する(私のうちはどこ?―エリカの話;第三文化の子どもたちとは?;幼年期に異文化体験をするとどうなるか ほか)
第2章 サードカルチャーキッズの特徴―TCKプロファイル(利点と難点;人格的な特徴;実践的な能力 ほか)
第3章 サードカルチャーキッズの利点を伸ばす(強い基盤をつくる;過渡期を切り抜ける;家族で「過程」を楽しむ ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
YUKKE
3
帰国ママの間では、ここ数年話題の一冊。ADHDじゃないかとわが子を疑いたくなるほどの個性的な「問題のある子」と見られがちなわが子を「サードカルテャーキッズ」としての問題として認識した翻訳家の日本語翻訳に救われる思いがします。日本語で話し、日本食を食べているのに、学校や外では異文化体験。この自分の第一文化を持たずに育つ子どもの問題点を実に詳しく解説してあり、これからの会が子育てには、道しるべとなると思う。自分の子育ての時に、こればあればとつくづく思い、わが子も「自分さがし」の時に読んでいたもの。異文化体験の2012/08/30
Mari.
1
当てはまるな、と思ったことは、仲良くなるステップを飛ばそうとすること、飛行機に乗ったら世界が全然違ったこと、人だけでなく物や文化を失うこと。 本を読んで思い出したことは、現地の学校に通い始めた際、良くないことと、良かったことの数を数えていたこと。多分、数えることで、少し心が楽になったんだろうなと思う。 海外にいたことは羨ましいと言われるけど、結構大変だったな、と思う。 2021/08/15
あみぷれ
1
伊藤穰一さんなんてまさにTCKじゃないかって思いました。シンガポールに家族で移住するときにはもう一度読み返したい。2012/03/01
daya
1
「あぁ、やっと自分の実感が言語化された。」そんな安堵感。日本語に訳してくれてありがとう。2011/11/08
itom
0
TCKの世界観を理解するために必要な本。日本においてこの分野のケアがひろがることを願う。