〈作文で鍛える〉中国語の文法

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  • サイズ A5判/ページ数 158p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784876151974
  • NDC分類 825
  • Cコード C0087

出版社内容情報

初級中国語文法をひととおりマスターした方を対象とした“作文力”トレーニング本です。日本人学習者がつまずきやすい文法事項を重点的にまとめ、練習問題とていねいな解答・解説を用意しました。間違えた問題に繰り返しチャレンジできるよう、あえて解答欄を設けておりませんので、学習を始める前に作文用ノートを1冊ご用意ください。

≪はじめに≫
 中国語の文法は、格変化もなく、動詞・形容詞の活用もないので簡単だとよく言われます。特に、現在・過去・未来を示す時制(テンス)もないという特徴には、日々時制に縛られた言語を使うものにとってかなりの違和感があります。
 また、このようなシンプルな文法体系のため、中国語はただ単語を並べれば文ができる、と思われがちです。しかし、その漢字の並べ方にこそ、中国語の細かいニュアンスを表現しうる厳格なルールが存在します。
 私たちが中国語で表現しようとする時、この日本語とは異なる文法・語順に習熟するための練習は必要不可欠となります。そこで、中国語の作文練習をしながら、文法事項を総整理できたら、という発想からこの教材作りは始まりました。
 中国語の語順でものを考え、世界を眺めてみると、中国的発想というものの特質が見えてきます。語学学習の醍醐味は、その言葉の習得とともに、その国の文化をその言語を通じて奥深いところから理解していく知的冒険にあります。本書は、初級を終えた学習者を対象に作りましたので、一つの課の内容がその課だけで完結することなく、別の課の内容と関連することもしばしば出てきます。その時は、適宜必要な課の内容もあわせてご覧いただけたらと思います。
 本書がみなさんの中国語学習に役立つとともに、中国文化を深く理解していくきっかけを提供できれば、筆者にとって望外の喜びです。
 そもそも本書が誕生したのは、(株)語研編集部の本堂もも子氏が、中国語作文教材の企画書を携えて、筆者の勤務する福島県いわき市の大学へわざわざ訪ねてくださったのが機縁でした。以来、貴重なアドバイスとアイデアを東京よりいただきながら、本書の執筆を終えることができました。最後に感謝の意を表したいと思います。

 2009年立秋
 宮岸雄介