内容説明
今日われわれが置かれている世界を「現代」という一つの枠組みととらえ、その枠組みを相対化することを試みている。その際の手がかりをつかむきっかけとして、中世ヨーロッパ社会を対象としている。今回は、中世ヨーロッパにおける時空間把握の問題を、旅と巡礼を中心とする「移動」の観点からみた。
目次
中世ヨーロッパの旅―騎士と巡礼(山代宏道)
旅と巡礼の表象―フランス中世文学にみる(原野昇)
中世ドイツ文学にみる旅―騎士官廷叙事詩と“冒険”(四反田想)
『カンタベリー物語』にみる旅―構造と意味(中尾佳行)
チョーサーとマンデヴィルの旅―中世の旅と楽しみ(地村彰之)
中世の“旅する人”―天のエルサレムと地のエルサレム(水田英実)
著者等紹介
原野昇[ハラノノボル]
1943年生。広島大学大学院文学研究科博士課程中退、パリ大学文学博士(DL)。広島大学大学院文学研究科教授
水田英実[ミズタヒデミ]
1946年生。京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学、博士(文学)。広島大学大学院文学研究科教授
山代宏道[ヤマシロヒロミチ]
1946年生。広島大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学、博士(文学)。広島大学大学院文学研究科教授
中尾佳行[ナカオヨシユキ]
1950年生。広島大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学、文学修士。広島大学大学院教育学研究科教授
地村彰之[ジムラアキユキ]
1952年生。広島大学大学院文学研究科博士課程後期中退、博士(文学)。広島大学大学院文学研究科教授
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