目次
序論 神話とイロニー
第1部 神話(ミュトスMythos)(nunc stans(静止セル現在)と神話
『魔の山』(意志と表象としての世界)―ロマン主義か啓蒙主義か
八つ裂き、エロス襲撃、ヘルメース―『ヨセフ』四部作、三つのモチーフと根拠律
メフィストーフェレスとしてのアドルノ―現代のファウストゥス博士)
第2部 イロニー(Ironie)(正負の自己意識(アイデンティティー)とイロニー―マルティーン・ヴァルザーの論をめぐって
イロニーと言語再生、モンタージュ、表現主義論争、仮象と現実―トーマス・マンとハイセンビュテル
イロニーの相におけるトーマス・マンのニーチェ受容―『ある非政治的人間の考察』
パレストリーナ、性と知の悪魔―イタリアへのトーマス・マンのアムビヴァレンツ
ミュトスとイロニーの織物―トーマス・マンの文学)
著者等紹介
洲崎恵三[スザキケイゾウ]
1935年敦賀生れ。富山中部高等学校、東京教育大学文学部、東京大学大学院人文科学研究科修士課程(独語・独文学専攻)修了。金沢大学講師、九州大学助教授、筑波大学教授(現代語・現代文化学系)。1999年、博士(文学)。現在、筑波大学名誉教授。1967年ドイツ・ミュンスター大学(DAAD)、77年シュトゥトガルト、スイス・チューリヒ大学(Alexander‐von‐Humboldt)留学、91年テュービンゲン大学(文部省在外研究)、93年バムベルク大学、出張
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