出版社内容情報
市場原理でうまく稼ぎながら農村内の人間関係を維持することは、時に軋轢を生み苦労と気遣いを必要とする。ペルー北部山村のチーズを販売する農民の試行錯誤から生まれた知恵は、閉塞感のある現代社会に生きるわれわれにヒントをくれる。
内容説明
市場原理に基づく計算と村内の調和術。市場原理でうまく稼ぎながら農村内の人間関係を維持する。農民の試行錯誤から生まれた知恵は、閉塞感のある現代社会に生きるわれわれにヒントをくれる。
目次
経済人類学の農民研究と本書の目的
第1部 カハマルカ県酪農業の概要と乳製品を販売する農民の生活(カハマルカ県酪農業とチーズ流通網;チーズ生産者の消費と社会関係づくり)
第2部 村内における市場経済の影響と農民の振る舞い(農村における市場経済の影響と農民の特異な経験;村内での利益追求と協調意識―社会/市場の重なり)
第3部 都市の動向と村外に向けた選択(ケシーリョ市場の取引関係―農民と仲買人;農村開発とチーズ生産者の選択―農民と開発支援者;農民の計算と配慮の実践)
著者等紹介
古川勇気[フルカワユウキ]
1983年8月愛知県名古屋市生まれ。2008年3月埼玉大学教養学部卒業。2010年3月埼玉大学大学院文化科学研究科修了。2018年3月東京大学大学院総合文化研究科満期退学。2019年2月東京大学大学院総合文化研究科博士(学術)取得。「ペルー北部山地のチーズ技術供与における開発支援者の期待と農民の実践」(『文化人類学研究』19号、2018年)(現代文化人類学会奨励賞受賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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