出版社内容情報
中国no.2も注目する前人未踏の「世界史」の地平を切り拓いた歴史家!
旧来のアカデミズムの壁を打ち破り、世界ではじめて各国史をのり超え、前人未踏の「世界史」の地平を切り拓いた「岡田史学」とは何なのか。40人の第一線の論客たちが熱論する格好の「岡田史学」入門!
岡田 英弘[オカダヒデヒロ]
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たかひろ
3
恐らく日本(世界?)が生んだ最高の歴史家であろう、岡田英弘のファンブック。題名と中身の違いが甚だしい。14の言語を駆使して朝鮮、満洲、蒙古、シナ(「中国」ではない)、日本の歴史を、まるで宇宙人が地球を見て観察したかのように突き放して記述してきた歴史家岡田英弘の天才性を、日本内外の研究者たちが語る、というまさにファンブックとしか言いようがない著作。日本は、岡田英弘の歴史観を標準として採用してもらいたい。2023/12/06
ビリケン
1
私はこれまで日本から見たロシアを真のロシアと考えてきた。強く狡賢く横暴で警戒が必要な国であると。しかし、モンゴル史の流れから見るロシアは驚くほど私の従来の考えとは違って弱く臆病で病的な国であった。ロシアは常に怯えているのだ。ヨーロッパ人でもなければアジアの文明でもなくただただモンゴルの植民地だったコンプレックスが常にロシアに襲いかかるのだ。ヨーロッパなのかアジアなのか。ヨーロッパに馬鹿にされアジアの黄禍論に震えて、、ドストエフスキーが断言した。「ロシア人は病んでいる」と。2021/04/30
田中AD
1
岡田先生の本は面白いが史観が強いので酔えるが解毒剤が必要だと思ってた。史観の魔力に充てられた人々の話だった。べた褒めなので注意して読んだ。2018/10/23
南北
1
「岡田英弘著作集」の刊行を記念して、鼎談やシンポジウム、さらには友人・知人のコメントなどを通じて、岡田英弘の業績を明らかにしようとした本です。中でも岡田英弘・宮脇淳子の連名で書かれた「岡田史学で世界を読む」がそれぞれ短い文章ながら切れ味の鋭い論評になっています。個人的には岡田説に全面的に賛成というわけではありませんし、実現は困難かもしれませんが、学問の世界で後継者となる方が増えてくれればいいなと思います。2018/07/20