出版社内容情報
著者が10年以上にわたってほぼサハリン全島をめぐり、サハリンの自然、日本時代の記憶と現在の人々の暮らしを写し取った写真集。かつて日本が統治していたサハリン(樺太)。70年以上たったいまも、当時の日本人の足跡が、一部は壊れたり傷ついたりしながらも残っている。著者が10年以上にわたってサハリン全島をめぐり、サハリンの自然、日本時代の記憶と現在の人々の暮らしを写し取った写真集。
斉藤 マサヨシ[サイトウ マサヨシ]
目次
州都ユジノサハリンスクとその周辺地域(ユジノサハリンスク(旧豊原)
コルサコフ(旧大泊) ほか)
サハリンの西海岸地域(クリリオン湾(旧白主)
クリリオン湾から見える日本 ほか)
サハリンの東海岸地域(スタロドブスコエ(旧栄浜)
ヴズモーリエ(旧白浦) ほか)
北緯50度周辺と北サハリン地域(ポベジノ(旧古屯)
ユージナヤハンダサ(旧半田沢) ほか)
著者等紹介
斉藤マサヨシ[サイトウマサヨシ]
写真家。1955年北海道稚内市生まれ。東京写真大学短期大学部(現東京工芸大学)卒業。稚内市役所に勤務、観光交流課長、教育部長等を歴任し2015年退職。写真工房Westenを主宰。サハリン(樺太)国境紀行写真展など2016年現在、国内外各地で31回の写真展を開催(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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Wisteria
10
サハリンが樺太ではなくなって70年以上経つのに、こんなにも日本だった頃の建物や面影が残っている事に驚きと嬉しさと複雑さを感じる。廃墟や神社跡など野ざらし状態のものも多く、意味があって残されているのか、無関心の果てに放置されているのか判断がつかない。サハリンの大自然には心を揺さぶられた。ガイドブックとは全然違うアングルで撮られたダイナミックな写真の数々はとても迫力がある。2017/12/29
ueno
4
横綱大鵬の生まれ故郷とは、知らなかった。日本に1番近い外国。ちょっと行ってみたい。2023/09/06
みろみ
3
図書館本。私の祖父が戦時中に家族を連れて樺太に渡り、母は樺太生まれです。母は幼児だったので当時の記憶がなく、叔母は覚えているけど寒くて貧しい辛い生活だったそうであまり多くを語りません。写真を見るとあまりに日本の痕跡がたくさん残っていて、驚くとともにこういうところで母の家族が暮らしていたのかと感慨深いものがありました。宮沢賢治が妹を亡くした後に樺太を旅行し、この時の鉄道と湖の風景が「銀河鉄道の夜」に影響を与えているという話にもびっくり。2018/03/31
Teo
2
なかなか興味深い写真が沢山あった。予想外だったのは戦前の日本の製糸工場などが廃墟になってそのまま放置されているのがかなりあるとか、戦前の日本の学校にはあった奉安殿がこんなにも残っているとか。2023/06/21
千本通り
2
戦前、ちょっとだけあった樺太医大に興味があり、旧樺太庁豊原医院に置かれたとあったので、その写真が見たくて買った。今はロシアとの関係が最悪なので、当分は樺太には行けないなあ。2022/05/26