異端児たちの決断―日立製作所川村改革の2000日

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異端児たちの決断―日立製作所川村改革の2000日

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  • サイズ B6判/ページ数 271p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784822277895
  • NDC分類 540.9
  • Cコード C0034

内容説明

2009年3月期の決算で、国内製造業史上最大となる7873億円の最終赤字を計上した日立製作所。そんな崖っぷちの総合電機メーカーを救ったのは、本流から外れた“デッドヘッド(員数外)”の男たちだった。

目次

第1章 六十九歳の再登板
第2章 「不沈艦」の黄昏
第3章 裸になった経営陣
第4章 「御三家」の換骨奪胎
第5章 豪腕、中西宏明の凱旋
第6章 インフラ輸出の牽引車
第7章 グローバル化は隗より始めよ
第8章 日立の次代を担う者

著者等紹介

小板橋太郎[コイタバシタロウ]
日本経済新聞社企業報道部デスク。1991年立教大学文学部史学科卒、日本経済新聞社入社。整理部、社会部、産業部記者、日経ビジネス編集委員などを経て現在、日経新聞企業報道部デスク。記者時代は自動車、ゲーム、エネルギー、電機、通信などの業界を担当した。1966年生まれ。東京都出身(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アメフトファン

35
日本を代表する巨大企業、日立製作所の復活の秘密が良く理解出来た一冊でした。一度本社から出た川村氏だからこそ思い切った改革が出来たということが良く理解出来ました。名門子会社の御三家に手を出したのはパナソニックが松下電工を子会社化したのと重なりますね。やはり企業は経年劣化していくもので、どこかで改革しなければならないものなのですね。日立が英国で鉄道車両を受注した快挙についても地道な苦労が身を結んだ結果ということを改めて知り勉強になりました。2015/05/30

Willie the Wildcat

34
1年365日。変革の核とスピード。選択と集中。取り組み姿勢が印象的。投資家との直球勝負、そして監査体制の再構築。前者は約43%が外資、後者は社外取締役と外国人の取締役構成比率。後者は、企業文化にも大きく変革を齎したものと推察。ビジネスの見所は、「鉄道事業」。(英国での売込みはNHKで特集を見たが)軌道に乗せるまでの過程に垣間見る気概と覚悟。結果論かもしれないが、V字回復も当然の産物ではなかろうか。言い換えれば、Buz. Opportunityはまだまだ埋もれているのかもしれないと感じさせる。2014/09/24

すくすく

12
図書館でも一昔前なら産業・電機の書棚にはソニー、松下の名前が主だったが、今は東芝不正会計の書籍が殆どだ。その中で成功事例として書棚にあるのが日立のそれである。従来子会社も多数上場していたコングロマリットに訪れた会社最大の危機を本体から一度子会社に転出している役員が本社に戻って再建策を次々と実行に移す。一種痛快劇に見えなくもないが、やっていることは当たり前のことに見える。それを適切なタイミングでしがらみに縛られずやり切ることで結果につなげている。川村氏のあっという間の引き際も驚き、自伝も読みたい。2023/03/05

ぐっさん

12
日立の復活について書かれた本。特に魔術的な方法は書かれていない。社員にも理解できる現実味のある目標を設定する。必要な事業とそうでないものを区別し、不要な事業は売り払い、その資金で必要な事業をより強くする。不要な人材を解雇し、必要な人材を厚遇、または外部から招聘する。これらは全て当たり前のことである。だからこそ正しく行うことは難しい。未来を予測できる完全無欠な方程式はなく、当事者たちの思い込み(仮説)に従い、決断した結果、日立は立ち直り、東芝はあのようなことになったのだろう。2018/10/27

Gordon

9
川村隆氏著の「ザ・ラストマン」読了後、同じく積読になっていた本書も続けて読了。 「ザ・ラストマン」と重複する内容もあるが、前著は川村氏本人の一人称的な視点での内容であるのに対し、本書は日経記者による「日立外」の立場からの客観的な評価、ドキュメンタリーなため、その対比が興味深かった。 大企業病が蔓延しつつあった日立が、2009年の巨額赤字からその後のV字回復に繋がる様々な改革や海外事業へのシフトなど精力的に推し進めていった当時の経営層は相当なパワーが必要だったと思うが、その経験を忘れて欲しくないと思う。2018/01/06

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