構想力の方法論―ビッグピクチャーを描け

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構想力の方法論―ビッグピクチャーを描け

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  • サイズ B6判/ページ数 310p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784822256722
  • NDC分類 301.6
  • Cコード C0034

出版社内容情報

これからは、想像力を超えた「構想力」へ
野中郁次郎氏、紺野登氏が贈る新世代へのメッセージ。これからは、想像力を超えた「構想力」へ

不正相次ぐ大企業、掛け声だけの働き方改革、かみ合わないデジタル化…
日本の問題は、想像力の欠如に起因する構想力の欠乏にある。

これからの時代、目先の課題より、世界的な視野で社会全体の在り方を見据え、
どのような方向性で臨むべきかを考えるべきだ――
野中郁次郎氏、紺野登氏が贈る新世代へのメッセージ。

この本は知識創造理論を基礎にして、いかに構想力を「次代の知力」として
身に付けられるか。その方法論がテーマです。
構想力を高めるヒントやメソッド、儲け方などについて書かれた
ノウハウ本ではありません。構想事例(ケース)集でもありません。
それらを期待する読者をがっかりさせるかもしれません。
経営の世界だけでなく、社会的活動や研究活動など何らかの構想や
構想力を求められる読者も想定しています。本書が構想力について
関心を持ち、実践していくための「知的資源」となれば幸いです。(「はじめに」より)

【主な内容】

はじめに 思考のイノベーションの時代へ 

第1章 構想力の危機
現場主義への過剰な信仰心招く悪循環
構想とは ビッグピクチャー/ビッグ・クエスチョン/新たなビューポイント

第2章 構想力とは何か
存在しないものを存在させる力
物語り的(ナラティブ)に行為を語る
イノベーションを駆動するポジティブな力

第3章 知識創造と目的工学
構想は共感から始まる=本質直感と相互主義性の形成(共同化)
人間や社会にとっての意味・価値の発見(表出化)
構想を実践の場で考える=構想の核を生み出す(連結化)
試行錯誤=エコシステムの形成(内面化)

第4章 エコシステムのデザイン
エコシステムが事業や政策の要を形成する
オープン・イノベーションエコシステムとしての都市
ルーマンの社会システム論とナラティブなエコシステム形成

第5章 歴史的構想力
構想力の時空間を広げよう
未来をつくる歴史の智慧
イノベーションは歴史的事件として起きる

第6章 日本の構想力
構想力で負けた日本/日本的構想力の可能性
構想という言葉のあり方/日本の構想力の可能性 ほか


◆はじめに 思考のイノベーションの時代へ
  「創造力の欠如」に起因する「構想力の欠乏」が日本の現状映す/信頼の低下が招く危機/
  構想力を求める社会/本書の見取り図

◆第1章 構想力の危機
  もはや20世紀ではない/閉鎖的な「イエ制度」が生む歪み/現場主義への過剰な信仰心招く悪循環/
  構想力の三重苦/社会的な構想力の要請/構想とは 1:ビッグピクチャー/構想とは 2:ビッグ・クエスチョン/
  構想とは 3:新たなビューポイント/コラム:新たな経営思考としての構想力

◆第2章 構想力とは何か
  存在しないものを存在させる力/世界観を変える構想力/ダイナブック構想/
  物語り的(ナラティブ)に行為を語る/実践的智慧(フロネシス)/(1)創造力(イマジネーション)/
  構想力で世界をつくる/イノベーションを駆動するポジティブな力/アート的綜合作用 /
  (2)主観力(サブジェクティビティ)/あなたの内面に映る世界を起点に/相互主義性を確立する/
  主観性の復讐?/主観が客観化していく過程で目的が生まれる/(3)実践力(プラクシス)/
  身体化された理論と実践のメカニズム/社会的技術としての構想力/構想は時代をつくる/コラム:美学と構想力

◆第3章 知識創造と目的工学
  構想力の方法論/構想力のプロセス1:構想をデザインするプロセス(知識創造理論)/知識創造プロセスによる構想化/
  1:構想は共感から始まる=本質直感と相互主義性の形成(共同化)/2:人間や社会にとっての意味・価値の発見(表出化)/
  3:構想を実践の場で考える=構想の核を生み出す(連結化)/4試行錯誤=エコシステムの形成(内面化)/
  構想力のプロセス2:目的を創造していくプロセス(目的工学)/構想の質を決定する善い目的/目的の発見・選択・深化/
  目的工学(パーパス・エンジニアリング)/二項動態の姿勢?二者択一から二者両立へ

◆第4章 エコシステムのデザイン
  構想化のプロセス3:エコシステムの形成プロセス/エコシステムが事業や政策の要を形成する/
  オープン・イノベーションエコシステムとしての都市/ルーマンの社会システム論とナラティブなエコシステム形成/
  コラム:ルーマンの社会システムモデル/ソーシャル・エンタープライズ、プルーラルセクター、リビングラボ/
  エコシステムのデザイン言語としての「パタンランゲージ」/生きるための構想力と機動性

◆第5章 歴史的構想力
  構想力の時空間を広げよう/未来をつくる歴史の智慧/イノベーションは歴史的事件として起きる/
  コラム:歴史を変えたビッグピクチャー構想/ドットとドットが繋がり綜合されていく/
  歴史的構想力?過去- 現在- 未来を同時に見る智慧/必然と偶然のシンクロニシティ/ナラティブな想像/
  歴史についての二つの対極の方法/歴史的方法1:シナリオ思考/未来は驚きとともにやってくる/
  歴史的方法2:ミクロストリア/細部への注視/歴史的想像力を支える語彙の豊富さ

◆第6章 日本の構想力
  構想力で負けた日本/日本的構想力の可能性/(1)構想という言葉のあり方/(2)日本の構想力の可能性/
  グラスルーツから天下を構想する/江戸期の実践的構想力/近代日本人の「共通善」ビジネスモデル/
  人間主義の経営構想力の探求/現代日本人の構想力?ソーシャル・スタートアップ/
  若い世代の構想力を導き出す/理想主義的現実主義/構想力は日本衰退の答えになるか

◆あとがきと謝辞


紺野 登[コンノ ノボル]
著・文・その他

野中郁次郎[ノナカイクジロウ]
著・文・その他

内容説明

日本の問題は構想力の欠乏にあり!目先の課題より、世界的な視野で社会全体を見据えて方向性を考えるべき。このままでは構想力で海外に負ける!『知識創造の方法論』で知られる著者が送る新世代へのメッセージ。

目次

はじめに 思考のイノベーションの時代へ
第1章 構想力の危機
第2章 構想力とは何か
第3章 知識創造と目的工学
第4章 エコシステムのデザイン
第5章 歴史的構想力
第6章 日本の構想力

著者等紹介

紺野登[コンノノボル]
1954年東京生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。株式会社博報堂マーケティング・ディレクターを経て、現在KIRO(知識イノベーション研究所)代表、多摩大学大学院教授(知識経営論)、博士(学術)。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科特別招聘教授、一般社団法人Japan Innovation Network(JIN)及び一般社団法人FCAJ(Future Center Alliance Japan)代表理事

野中郁次郎[ノナカイクジロウ]
1935年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。富士電機製造株式会社勤務の後、カリフォルニア大学経営大学院バークレー校でPh.D(経営学博士)取得。南山大学経営学部教授、防衛大学校教授、一橋大学産業経済研究所教授、北陸先端科学技術大学院大学教授、一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授を経て現職(一橋大学名誉教授)。2016年1月より日本学士院会員。知識創造理論を世界に広めたナレッジ・マネジメントの権威。2002年紫綬褒章、2010年瑞宝中綬章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Taizo

4
哲学と経営学、芸術など様々な分野の知見を織り交ぜ、「構想力」という捉えどころのない概念に対して解説を与えている一冊。それが重要である経営や政治を念頭に体系的かつ網羅的に記述されている。ただし、抽象度が高く難解。「方法論」であって「ハウツー」ではないので、明日から使える知識が欲しい人には向いてない。多分「普段から経営に取り組み同じ問題意識を死ぬほど考えていて、体系的に言語化したい人」がターゲットかなと。とはいえ、SECIモデルと構想力を構成する3つの力などフレームとしては非常に参考になることも多い。2022/09/04

hitbari

4
そうなんですかというくらいの感想しかありません。新しい感が、なかった。2019/01/16

なかむ

4
目的不在の日本社会。GAFAはもちろん、アリババテンセントと比べ、昨今の日本企業の閉塞感に対して「構想力」の視点で切り込む。人間中心で、誰を救うのか明確な目的のもと、主観的な気付きから広がり、周囲との共創を経て、世界を変える。これが構想力なのだろう。構想力とは何か?どういったプロセスなのか?歴史×構想力とは?という流れで、興味深く最後まで読むことが出来た。構想力を持つ若者たちが立ち上がってる。日本再興に私も構想力の視点で関わっていきたいと思えた。2018/10/10

kousan

4
ビジネス書の世界では有名な著書による作品。構想力ということを述べた作品ではあるがそれほどの構想力に満ち溢れているとは言い難い内容と思った。2018/10/10

とし

2
うーん、学者さんが書いた本って感じ。この人の言っていることは理想論で論理的に正しくはあると思うんだけど、実際、ビッグピクチャーを実現した人は狙ってこうなってるわけじゃないんだろうなと。2023/10/07

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