内容説明
本書の第１章では、学校改革とカリキュラム改革の基本的な方向と、そこから生まれる新しい課題を明らかにし、２１世紀の教育改革像を具体的に示すことを企図しました。第２章においては、「総合的学習の時間か教科の基礎・基本か」「カリキュラム改革と学力問題」を、対立項としてではなく、相互関連性の理論的構築を行い、実践的な展開に結びつくことをめざしました。第３章では、三大生活・教育圏としての学校と家庭と地域の相互連関性を思考軸の基底にすえて、学校教育の性格と機能を捉えなおし、教育改革のなかの学校の役割と改革の方向を確かなものとすることをねらいとしました。
目次
１ 総合的学習をどう創るか（総合的学習のカリキュラム創造にむけた課題；総合を支える基盤の省察と構築―総合に取り組む教師のスタンス；総合的学習をいかに創るか―情報リテラシーの育成と総合的学習）
２ 教科の「基礎・基本」と学力保障（新学習指導要領の問題点と実践的課題―「基礎・基本の確実な定着」をめぐって；批判的思考力が「基礎・基本」の柱の一つとなる；数学教育における基礎・基本）
３ 総合的学習と学校・家庭・地域との連携（いま、あらためて道徳教育を問う―総合学習ともかかわって；他者とともに生きる覚悟を―総合的学習と学校・家庭・地域との連携）
補章 教育方法学研究の研究動向（教育方法学の研究動向；教育方法学文献解題）
