内容説明
この世の物事や価値観はどんどん変わっていく。でも「変わらないもの」もある。僧侶で芥川賞作家でもある著者を育てた「お寺」は、その変わらないものが生きている場所だ。効率ばかり求める現代人に気づきをもたらす珠玉の説法集。
目次
第1章 お寺で生きる(小僧部屋の思い出;仏餉と霊貝膳のこと ほか)
第2章 お寺という空間(庭石の置きどころ;山門と塀の功徳 ほか)
第3章 お寺と葬儀・法要(花環のこと;新たな墓地のトレンド ほか)
第4章 お寺で想う(六地蔵のこと;不殺生について ほか)
著者等紹介
玄侑宗久[ゲンユウソウキュウ]
1956年、福島県三春町生まれ。安積高校卒業後、慶應義塾大学中国文学科卒。さまざまな仕事を経験したあと、京都天龍寺専門道場に入門。2000年、「水の舳先」が『新潮』に掲載され、第124回芥川賞候補になり、2001年『文学界』に掲載された「中陰の花」で第125回芥川賞を受賞。仏教や禅にまつわるエッセイや対談本も多い。2014年3月、『光の山』にて平成25年度(第64回)芸術選奨文部科学大臣賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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angelooo7
3
大したことは書いてないけど読むと小さな発見がある。何を発見するのか。読んでみるまで分からないけど、今の心の状態を教えてくれる手鏡みたいな存在。簡易的な心の健康診断。エッセイを読むってそういうことだと思う。「キリがない行為ほど、修行になる」「コンピューターは年寄り向きの道具」2015/01/06
きなこ
1
守るべきは日本の伝統2015/04/11
ssコスモ
0
お寺の関係者の人たちに向けて書かれたというエッセイ集。一般人とは異なる日常が垣間見れると同時にいろいろ考えさせられました。2022/02/13
マサトク
0
寺エッセイ。僧侶の息子として生まれ育ってきた環境をベースにしてあるとはいえ、さすがに玄侑さんはそこに自覚的に向き合っていて、「仏教とはそもそもどういったものであるべきか」という回路を経て言葉が綴られてあるから、軽いものでも読んで得るところはあるなと思う。「型」があるのはいいなあ、やはり。2018/12/26