出版社内容情報
動物たちは家族や仲間の「死」を悲しんでいるのか。これまで科学は、人間の感情を安易に動物に投影することを禁じてきた。だがこの数年、死をめぐる動物たちの驚くべき行動が次々と報告され、自然人類学者である著者も数年にわたる実地調査によって、その考えを変えざるを得なくなったという。
死んだ子を離そうとしないイルカ、母親の死を追いかけるように衰弱し死んだチンパンジー、仲間の遺骸のうえに木の葉や枝をかぶせるゾウ。さらに猫や犬やウサギ、馬や鳥などきわめて多くの心揺さぶられる事例が本書では紹介される。
死を悼むという行動は、人間だけのものなのだろうか――。
内容説明
動物たちは家族や仲間の「死」を悲しんでいるのか。これまで科学は、人間の感情を安易に動物に投影することを禁じてきた。だが近年、死をめぐる動物たちの驚くべき行動が次々と報告され、自然人類学者である著者も数年にわたる実地調査によって、その考えを変えざるを得なくなったという。死んだ子を離そうとしないイルカ、母親の死を追いかけるように衰弱し死んだチンパンジー、仲間の遺骸のうえに木の葉や枝をかぶせるゾウ。さらに猫や犬やウサギ、馬や鳥などきわめて多くの心揺さぶられる事例が本書では紹介される。死を悼むという行動は、人間だけのものなのだろうか―。
目次
動物たちの悲しみと愛について
死んだ妹を探して―猫
最良の友だち―犬
農園の嘆き―馬・ヤギ
悲しみがうつを引き起こす―ウサギ
骨に刻み込まれた記憶―ゾウ
死んだ子ザルを手放せない―サル
チンパンジーのやさしさと残酷さ
愛と神秘を語る鳥たち―コウノトリ、カラス
嘆きの海に生きる―イルカ、クジラ、ウミガメ
悲しみをは種を超えて
自殺する動物たち
霊長類の嘆き
死亡記事と死への記憶
文字につづられた悲しみ
先史時代の悲しみ
著者等紹介
キング,バーバラ・J.[キング,バーバラJ.] [King,Barbara J.]
ウィリアム・アンド・メアリー大学名誉教授。専門は自然人類学。ダグラス・カレッジ卒業、オクラホマ大学で博士号を取得後、ケニアでサルの研究を行い、さらにアフリカ、アメリカの各地でサルや大型類人猿の観察を進めてきた。人間と動物を結ぶ情動的関係について、その研究は従来の考察を深めたとして高い評価を得ている。ナショナル・ジオグラフィック・ラジオなどアメリカ国内をはじめさまざまなメディアに幅広く登場。バージニア州在住で、夫とともに野良猫の愛護活動に取り組んでいる
秋山勝[アキヤママサル]
立教大学卒業。出版社勤務を経て翻訳の仕事に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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