絶望する勇気―グローバル資本主義・原理主義・ポピュリズム

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  • サイズ B6判/ページ数 506p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784791770861
  • NDC分類 304
  • Cコード C0010

出版社内容情報

変革を嫌う左翼リベラル派へ!!「思考とは絶望する勇気である」
米国大統領選挙とポピュリズム、ギリシアのシリザ政権とEU離脱、膨れ上がる移民と排外主義、
LGBT+の社会運動とイデオロギー、宗教的原理主義と「テロの脅威」……
われわれを包囲する数多の問題に〈絶望〉し、根源的変革の種を蒔く!唯一無二の哲学者による最新の世界時評。

スラヴォイ・ジジェク[スラヴォイジジェク]
著・文・その他

中山徹[ナカヤマトオル]
翻訳

鈴木英明[スズキヒデアキ]
翻訳

内容説明

「思考とは絶望する勇気である」ドナルド・トランプ対ヒラリー・クリントン、EU離脱「賛成」対「反対」、原理主義対ロシア…用意された選択肢のどちらか一方の側に立つのではなく、「どちらも悪い!」と言うこと。この先何をすべきか分からず途方に暮れること。われわれはそこから始めよう。変革が実際には起こりませんようにと願う左翼リベラル派へ。

目次

序論―『Vフォー・ヴァンデッタ パート2』
第1部 グローバル資本主義の浮き沈み(グローバル資本主義とその心地わるさ;シリザ、あるいは出来事の影;宗教とその心地よさ)
第2部 イデオロギーの影絵芝居(「テロリストの脅威」;性的なことは(非)政治的なこと
ポピュリズムの誘惑)
フィナーレ―多中心的世界におけるグローバル警察官の孤独

著者等紹介

ジジェク,スラヴォイ[ジジェク,スラヴォイ] [〓i〓ek,Slavoj]
1949年スロヴェニア生まれ。哲学者。リュブリアナ大学社会学・哲学研究所上級研究員。ラカン派精神分析学と共産主義を武器に、哲学や政治理論における新地平を切り拓き、文学や映画を縦横無尽に論じている

中山徹[ナカヤマトオル]
1968年茨城県生まれ。専門はイギリス文学。一橋大学大学院言語社会研究科教授

鈴木英明[スズキヒデアキ]
1962年栃木県生まれ。専門はイギリス文学。昭和薬科大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

原玉幸子

19
昨年の米国大統領選、私は「トランプ優位?でも米国の良心を信じている」と言っていました。選挙結果に一先ず安堵したものの、今はもやもやとした次の不安に苛まれています。本書は、序論からいきなりガツンと来て自身が不安を抱えるが故にか、皮肉悲観的な著者レトリックに引き込まれます。グローバル資本主義と国家社会主義、ポピュリズム(EURO離脱や移民排斥)、宗教やLGBTQ他を、或る価値観を持ちながらも常に一面からでなく懐疑的に見る様に仕向け、世界の知性が世の中をどう見ているかが分かる有難い本です。(◎2021年・春)2021/04/10

またの名

10
絶望してる割には小難しい説明と批判をしたがる左翼の悪癖を捨てて各地で伸びる急進左派を全力バックアップせよとか述べ、以前より希望を書いてる印象。ツイッターの自身も被る発言切り取り被害に触れ、トランプ支持の白人至上女性差別野郎と決めつける認定に反論しつつ、対立してしまってる反差別と反資本主義の闘争の統合という目的を素直に明かす。イスラエル首相がアラブを憎むあまり民族虐殺の罪からヒトラーを免責し、リベラルメディアの配慮つまり自主規制が本当のことを言う右翼メディアという評価を作る倒錯した世界をもう一度転倒させる。2019/11/14

肉欲棒太郎

5
「トランプという症候を取り除く唯一の方法は、クリントンという病気を治すことである」との言葉に、思わず膝を打った。2018/08/07

えもももも

3
俺もおおやけの場で排便したい2018/12/29

chiro

2
現代を主導してきた民主主義や資本主義が壁にぶつかってきている事が自明になってきた中でそのマイナスの部分を占める側の声を拾いあげる手法であるポピュリズムが世界各国で大きな力を示し始め、トランプを産み、ブレグジットを招来させた。この流れを止めるのは非常に難しい中で著者は将来への絶望を力に思考することを提言している。個々の課題は対立軸を失った事で従来から伏在していたものが顕在化したものであり、その処方箋には過去から学ぶことで解決しうるものだと感じた。2018/10/28

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