内容説明
妻は逝ってしまった。残された独居寡夫は、喜寿を前にして、PPK(ピンピンコロリ)ならぬNNS(望ましい二人称の死)を迎える準備を開始した。健康問題、認知症予防、孤独、うつ対策、相続問題…。誰にでも訪れるただ一度の瞬間をいかにして迎えるか。シリーズ最新作。
目次
1 エンジニア廃業
2 ステマノフスキー
3 再婚力
4 語り部業という仕事
5 五大後悔
6 健康対策
7 病気あれこれ
8 自殺計画
9 遺言書
10 平均寿命を目指して
著者等紹介
今野浩[コンノヒロシ]
1940年生まれ。専門はORと金融工学。東京大学工学部卒業、スタンフォード大学OR学科博士課程修了。Ph.D.、工学博士。筑波大学助教授、東京工業大学教授、中央大学教授、日本OR学会会長を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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なにょう
22
赤裸々な生々しい老後の生活。老人になると目や歯や筋肉はボロボロになる。70、80でも元気な人もいれば、60で施設の世話になる人も。著者の娘さんも十数年の施設暮らしを経て50を目前にして亡くなられた。(お悔やみ申します)とにかく、年長者はいたわったらないかん。★教授が人生の中でも後悔することが述べられるが、失敗例にしたってスケールが大きい。後悔・失敗例もまた人生。★こんなに赤裸々に語ったら迷惑する人もいるだろう。とにかく、元気だ。2018/04/18
月をみるもの
12
一般的には、自分の終活の前にまず親の介護があるわけだが、ヒラノ教授は奥さんと娘さんが難病という特殊な状況にあるため、そこはさらっと流される。子供が大きくなって、親が亡くなったら、あとは残り時間をカウントダウンしながら生きるのだ。 https://bookmeter.com/mutters/1741673842018/09/02
toshi
12
流石元工学部の教授、何事も論理的かつ計画的で合理的。 工学部卒業の私と基本的に同じ思考。2018/02/24
おーね
9
かなり正直な話で、面白く読みましたが、妻と娘を介護していたことをかなり詳しく書くのもつらかったかと思える記述がありました。でも、みんな最後の日は来るのだから、それに備えられることはしていた方がいいなと思いますね。2018/03/25
Mimi Ichinohe
7
工学部ヒラノ教授の人生の終わらせ方についての考察です。こんなに理論的に人生を整理している方って理系には多いんだろうか。自分もある程度整理して死にたいなと思うけど、実際は混沌のままになってしまいそう。年を重ねるにつれて覇気が弱っていく方向に加速していくので。もっとしっかりしよう、そう思わせてくれる本でした。2020/07/28