内容説明
新資料や新研究を取り入れつつ、従来とは異なった観点から解説した研究入門書。初学者にとって理解のネックになりそうな概念を正確かつ簡潔に捉え、独自の視点から深く掘り下げる。
目次
ハイデガーの根本的視座
第1部 存在と時間(存在の問いをめぐって―アリストテレス、フッサールとハイデガー;ハイデガーは「どのような仕方」で時間を問題にしているか;時間性―ハイデガーとカント)
第2部 世界内存在(『存在と時間』における世界論の意義―ハイデガーとシェーラーとの比較から;眼前性の概念の多義性と問題系の変遷―事実性の解釈学から基礎的存在論へ;現存在と慮り―フッサールの主観性概念との対比において)
第3部 真理・自己・歴史(ハイデガー真理論の射程と限界;『存在と時間』の哲学と真理論;日常性の積極的意義―自己の本来性と非本来性の在り方の妥当性;葛藤する共存在―世界内存在における他者との共同性;歴史性概念の諸相)
著者等紹介
宮原勇[ミヤハライサム]
1955年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。現在、名古屋大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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さえきかずひこ
5
真理と存在についての鷲原論文、ハイデガーの歴史性が自身のキリスト教研究からヒントを得ていると考察する松本論文が興味深かった。一般書ではなく、専門的な内容で読むのは大変だったが、体当たりして感じ取れたものがあって良かった。ハイデガーの哲学って、動的で、主観哲学を超えようとするものなんだなぁという感想。文献紹介にある19番目の冊子を読んでみたいが、ドイツ語だった。2017/10/12
れ
2
『ハイデッガーを学ぶ人のために』の方が面白そうだったかなあ。巻末の付録が便利。2014/09/27