出版社内容情報
To-y デビュー30周年記念(全5巻)
「ねえ、トーイうたってる?」
武道館でのワンマンライブで鮮烈なデビューを飾ったトーイは、スターへの階段を駆け上っていく。しかし、当確していた大晦日の賞レースをボイコット。ライバルの陽司とともに野外ロックフェスのステージに現れるのだった。芸能界引退を宣言したはずのトーイを求め、渋谷公会堂に集まる3万人を超える人々。トーイはいったいどこへ行くのか……。稀代のトリックスターが放つLAST LIVEを見届けよ。
バンドブームに沸く1985年。「週刊少年サンデー」誌上に発表された『To-y』は、それまでの漫画の常識を覆す表現で「音」=「Sound」を描き、数多の音楽漫画、ミュージシャンに影響を与えました。そして、上條淳士の美麗なタッチから生みだされたキャラクター達は世代を越え、今もファンを魅了し続けています。今回の単行本は『To-y』のデビュー30周年を記念した永久愛蔵版(全5巻)です。各巻、カバーイラスト描きおろしはもちろん。連載時のカラー(4色・2色)を初めて再現。上條氏自らがシーンを選びリファインしたイラストの収録。画集『1983SINCE』にも入らなかったレアイラストの収録。ファンへの感謝の想いを込めた全巻購入特典など、30周年に相応しいアイテムです。
上條 淳士[カミジョウ アツシ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークムーンmk2
3
「女神さまっ」といい、「To-y」といい過去の作品ばかり読んでいる。上条淳士氏の絵はコミックの域を通り越して芸術的な感じさえしてくる。ZINGYから注目していたが、シンプルでキレイな紙面は大好きだった。2017/11/29
ma-co
1
トーイと陽司の苦悩は、30年後の音楽家たちにとっても切実なもので。むしろ彼らが、ずっと歌い続ける方法を教えてくれたのかもしれません。2016/05/02
Tomoko
0
何年経っても色褪せない、大好きな作品。多くを語らずも、魅せられ、LIVE感で溢れる漫画です。やっぱ凄いわ。上條先生。冬威よりも、陽司が好きだなぁと改めて。LIVE展は、大阪とラストの東京行きましたが、ほんとうに素敵な空間だった。上條先生のこの作品への愛情の深さと、ファンを楽しませたいという思いが伝わってきて、ますますファンになった^ ^2016/07/24
ume-y
0
もちろんトーイの話なんだけど、ニヤの話でもあって、あらためて読み返してその印象を強くする。なんかニヤがいると、トーイとヒデローがお父さんお母さんみたい。2016/05/08
たこい☆きよし
0
連載当初は意外と吉田まゆみっぽい雰囲気もあったり(まあ、アイドルものなので意識的だったんだろう)、大友克洋の初期短編的な雰囲気もあったりして、ニューウェーブと少女マンガのいいとこどり、みたいな感じもあり。それが、To-yが音楽シーンをかけあがっていくにつれて、キャラクターも画面構成もどんどんとぎすまされていく。 そうしてたどりついたラスト近くの展開は、今読んでも鳥肌もの。To-yを体験する作中の人々と、『To-y』という作品、上條淳士というマンガ家を体験する自分たちがシンクロしていたのを今更ながらに実感。2016/07/24