内容説明
地域史研究をはぐくむ土壌となった社会的・文化的環境、歴史記述における地域像・地域概念の創造過程、そして方法論としての地域史の確立に寄与した歴史家たちに光をあてつつ、地域史研究のあり方を西洋史学の視座より史学史的に再考する。
目次
序 地域と歴史学
第1部 地域史の担い手(一九世紀後半イギリスの郷土史研究と学術協会―レスタシア建築学考古学協会の場合;諸身分から市民の手に―下オーストリアにおける地域史研究の歴史;地域史研究の担い手としての文書館・歴史協会―一九二〇年代ゾーリンゲンの事例;失われた文書を求めて―ハンガリーのノーグラード県文書館にない文書について)
第2部 地域の創造(一八世紀パリにおける街区の把握と可視化―ポリス文書の分析から;史料編纂と歴史記述―一九世紀半ばドイツにおける都市年代記編纂;地域概念と探検・科学・人種論―オセアニアにおける地域区分の創造)
第3部 地域の史学史(「特殊ヨーロッパ的なるもの」から地域主義へ―増田四郎の地域史構想;世界史とは何か―上原専禄の世界史像と地域概念)
著者等紹介
森宜人[モリタカヒト]
1977年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。一橋大学大学院経済学研究科准教授
石井健[イシイタケシ]
1966年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了、博士(社会学)。北海学園大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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