出版社内容情報
金魚をモチーフにした積層絵画で人気の画家深堀隆介。作品集第3弾は美術館を舞台にした今までにないインスタレーションを収録。美術をやめようと思ったときに、以前から部屋にいた真っ赤な金魚が目に留まり、筆を走らせたら止まらない。
描くことの喜びを思い出させてくれたこの出来事を「金魚救い」といって大切にしている深堀隆介。
何層にも重ねた樹脂にアクリル絵具で金魚を描き、立体感のあるリアリティを表現、積層絵画という卓越した技法を生み出し、国内外で高い評価を受けている。
金魚に自分を投影し、命を吹き込むことから、金魚絵師と呼ばれる。
これまで画廊と百貨店を中心に作品を発表して評判となってきたが、このたび初めて公立美術館で個展を開催。
美術館を舞台に、今まで作ってこなかった新しい金魚の世界をインスタレーションで発表。
作品集第3弾は、展示に沿った構成で、新作のインスタレーション《平成しんちう屋》を収録した、ライブ感のある作品集。
深堀隆介[フカホリリュウスケ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
参謀
6
金魚絵師、深堀隆介の作品集第3弾。これまで画廊と百貨店を中心に作品を発表してきたが、このたび初めて公立美術館で個展を開催したとのこと。行きたかった…樹脂に金魚を描き、まるで生きている金魚の時を止め、永遠に閉じ込めた金魚アート。本当に生きているかのような錯覚を覚えるほどの作品です。金魚と花びらや葉っぱが一緒の作品が自分好みですが、やはり多数の金魚が一同に集結して回遊している作品は圧巻。本作ではそういった作品だけでなく、大きな絵や立体物なども展示されたようです。また見に行ってみたいですね。2019/04/20
ひなにゃんこ
5
★4 平塚市美術館での展覧会図録。昔から金魚柄に惹かれる性分だったので、この方の作品を知った時は本当にテンション上がった。透明樹脂を何層にも重ねながら、立体的な金魚と水を表現する、その発想が降りてきた瞬間って、まさに天啓だったんだろうな。この画集によると創作の幅が広がっていて、色々なものに描いたり、インスタレーション的な作品であったり。やはり水の中の金魚が一番惹きつけられる。物に直接描くと、瑞々しさがなく乾いた感じになり、物足りない。 →2018/09/25
オシャレ泥棒
2
図書館 >「つまり、金魚は人が作り上げた幻なのだ。」金魚愛に取り憑かれ美しい金魚を創り出していった先人達と、深堀氏の語る金魚への思いは、岡本かの子『金魚繚乱』を彷彿とさせる。作品集で見るとなおのこと写真と見紛う。実際に見てみたい。描かれた金魚達からは生命力さえ感じる。日本情緒溢れる命名も美しい。2019/08/12
とみい
1
ステキ2019/05/15