内容説明
ヨーロッパの「食」と「歴史」をめぐる旅へようこそ!
目次
第1章 ローマとゲルマンの遺産 南のオリーヴオイルと北のバター
第2章 イエローとグリーンの春 春の祭りとイースター(復活祭)
第3章 太陽王が愛した「貴婦人の指先」 野菜の女王アスパラガス
第4章 土地の恵みと人の知恵 チーズの王様パルミジャーノ・レッジャーノ
第5章 庭に育つハーブ、海を渡るスパイス
第6章 不思議に満ちる夜 ヨーロッパのハロウィーン
第7章 「黄金のリンゴ」と「大地のリンゴ」 トマトとじゃがいものヨーロッパ
終章 冬の風景 クリスマスからカーニヴァル(謝肉祭)へ
著者等紹介
庭乃桃[ニワノモモ]
料理・食文化研究家。東京大学大学院修了(専門はヨーロッパの歴史と文化)。女子栄養大学食生活指導士。料理家として企業向けレシピの開発を手がける一方、食関連の執筆・翻訳を中心に活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
野のこ
40
構成が教科書みたい。ヨーロッパの食材や行事の歴史に触れて勉強になりました。イースターって卵の太陽色、それにチューリップや水仙の新緑色を添えて、明るい食卓になりそう。来年はやってみたいです。ほうれん草とリコッタチーズのキッシュ美味しそう。ハロウィーンの章は興味深かったです。かぶのランタンは不気味でした。春の訪れを知らせるホワイトアスパラガスはにょろりとした形、食感から苦手でしたが、ヨーロッパの人たちの情熱を受けて本場で食べてみたいです。フレッシュな香り、感じたい。 2017/11/06
くさてる
24
ヨーロッパの食とそれにまつわる歴史について分かりやすく語った一冊。カラー写真も豊富でレシピもあります。オリーブオイルとバター、トマトとジャガイモの受け入れられ方の違いがそのままヨーロッパの歴史となり、ハロウィンの歴史とともにカブからカボチャに変わっていくジャック・オ・ランタンがいて……といろいろなことが平易な文章で語られていて面白かったです。2017/12/13
Kouro-hou
19
元は料理系サイトの連載をまとめたものらしい。そのためイースターから順に関連する季節の食材を欧州視点で追って(宗教行事以外もある)クリスマスまで、追記でカーニバルに触れる構成になっている。最初は食材豆知識的な内容なのに、回を重ねてこなれてきたのか、後半の地味なお彼岸だったはずなのにすっかりアメリカナイズされてオレンジな極彩色になって帰って来たハロウィンに戸惑う欧州視点の話などが面白い。章ごとのレシピは『食の図書館』シリーズと似たようなものだが、美味しそうな完成写真がついているだけでも破壊力があるw2018/08/18
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18
トマトやジャガイモはかつて「観賞用(!)」だったけれど、食糧難や貴族発信のブームにより欧州の食生活に欠かせぬものとなった。他の本のレビューでも書いたけれど、芋は文化や宗教に関わらず好まれている印象があり、地味だけどワールドワイドな存在だと思う▼アスパラが好きすぎて6000本も植えちゃったルイ14世、太陽王はスケールが違うね。2018/08/13
宇宙猫
17
★★★★ 食べ物は文化や歴史と密接に絡んでいる。ジャガ芋やトマトがどうヨーロッパの人々に受け入れられていったのか、ジャック・オ・ランタンがカブからかぼちゃへ変わった理由など、いろいろ分かって面白かった。2022/07/28