内容説明
水無月の頃、日本橋は木原店の一膳飯屋「塩梅屋」では主の季蔵が金箔を散らした錦玉羹を作っていた。その菓子を“蛍想い”と名づけ、元許嫁の瑠璃に届けたが、その帰り途、季蔵は何者かに襲われる。その頃市中では、伊勢のおかげ参りの騙りをする輩が出現していた…。天下一品の伊勢参り御膳、羽州の旨い料理膳、そして名推理。市井の人々の生活を守るため季蔵は闘い続ける。
著者等紹介
和田はつ子[ワダハツコ]
東京都生まれ。日本女子大学大学院卒。出版社勤務の後、テレビドラマ「お入学」の原作『よい子できる子に明日はない』、『ママに捧げる殺人』などで注目される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タイ子
66
レビュー一番乗りになってる。せっかくだから面白いレビューをと思ったけど、何だか今回あまり面白いと言えない内容。と、言ってもシリーズ第39巻目だから登場人物全てを把握しながらなのにここにきて話がややこしすぎる。私の集中力の低さか、読解力の無さか。もちろん、料理小説だから今回も季蔵が伊勢料理の数々を作ります。そこは美味しそうで、著者の和田さんの研究は毎度のことながら敬服。殺人事件とミステリーと料理とお伊勢参りと武家の相関図…読み切れない;気になるのはやはり瑠璃の病状と季蔵との仲。やはり次回も読むでしょう。2020/07/01
小梅さん。
15
すっきりしないラストだった。 それって忠義なの? なんで季蔵が忠義としてものすごく共感しているのかがまったく理解できなかった。 富豪のお嬢様の件は、食事シーンは興味深かったけど、何のために江戸に来たかとかなんでそういうことを?がよく分からず。 三吉はがんばっているね。 ところで、これって物語開始からどのぐらいの時間がたっているのだっけ? 三吉はいつまでも季蔵のところで見習いなのかな。 2020/07/05
ゆっくりさん
11
39巻目。久々です。やはり前回ぐらいから書き方が変わったというか難しくなった印象です。いくつかの事件が飛び飛びに繋がっているからそう感じるのかもしれません。久しぶりの鷲尾家の話でしたが、瑞泉院さんの語りは驚きでした。季蔵さんはすぐにお店休んじゃって大丈夫かしら?ちょっと心配です。戻り鰹の生利尽くし、豪華伊勢参り御膳、憎い肴尽くしの羽州おもてなし膳。小茄子の浅漬けにいろんなつけ方があるとはさすが研究熱心なおしんさんです。夏烏賊のくるみ和えは驚きでした。鰻とろ丼に鰻とろ茶漬け美味しそうです。2020/08/30
ツン
10
綺麗で美味しそうな料理と、殺人事件が普通に物語の中で共存してる。森山主水の秘密とかもすごいんですけど。。2020/10/07
ミド
7
なんだかよくわからないけれど鷲尾家の騒動が片付いて季蔵と瑠璃が結ばれる道が見えてきた?澪には驚いたけれどマンガの大奥のようなビジュアルならできるのか。強欲なおしんにちょっと引いたけど、そんなおしんでも丸ごと受け止める豪助がかっこよかった。2022/01/13