内容説明
本書では、日常臨床において行動分析をどのようにすすめていくかを、豊富な臨床例に沿って解説しました。混乱した病状や状況を前にしても、丁寧な行動分析により問題を理解把握し、少しずつできるところから治療介入を積み重ねれば、患者の生活はささやかながらも変化し、いつしか健康な日常を取り戻せるのです。患者のみならず、治療者も支えてくれる、この非侵襲的で優しい精神療法、それを使いこなすための行動分析を、あなたも身につけてみませんか。
目次
序章 行動分析を始める前に
第1章 臨床行動分析とは何か
第2章 精神科診断と行動分析の違い
第3章 行動分析で生じる精神療法としての効果
第4章 体験をうながす行動分析
第5章 一般的精神療法と認知行動療法をともに生かす
第6章 行動分析による薬物治療の位置づけ
第7章 薬物治療を認知行動療法として用いる
第8章 行動分析による治療手段の選択
第9章 併存疾患がある場合の行動分析による考え方
第10章 診断がつきにくい患者を行動分析で支える
第11章 行動分析が持つ先見性と将来性
著者等紹介
芝田寿美男[シバタスミオ]
1993年長崎大学医学部卒業。大分県立病院精神科、九州大学医学部附属病院精神科神経科、肥前精神医療センターなどでの勤務を経て、2003年5月より、福岡赤十字病院精神科副部長。2016年4月より、同科部長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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行動分析の基本的な事は全然書かれてません。臨床行動分析のABCを読んだほうがいいです。この本は行動分析学を筆者が臨床でどう用いているのかを解説してるんですけど、応用例が強迫スペクトラム障害ばかりで読んでて結構萎えます。もう少し多様な疾患の行動分析例が出ていると、なるほど行動分析ってこんなに使えるんだと思えるんですが。この本で学べる事は、行動分析した行動へ薬物を処方してるんだって事ですかね。情動反応も思考の内容も行動分析では行動として扱いますから当たり前ですが。看護の関連図って行動分析的ですよね2018/09/16