出版社内容情報
もっとも代表的な芸術療法である絵画療法の展開を第一線で活躍する著者らが論じる。細分化された分野,異なる世代,種々の治療や研究の場の多様化,あるいは,さまざまな関連職種とその依って立つ基盤の分化という現況が生み出す種々の差異性を再統合するツールとして,芸術療法や絵画療法を考える。
目次
はじめに―21世紀の芸術療法・表現病理学に向けて
第1章 反復する描画主題と語り―長期入院統合失調症患者の絵画療法
第2章 描画表現の推移にみる自己再発見のプロセス―急性期病棟における絵画療法
第3章 言語化への橋渡しとしてのテーマ画―不登校事例への援助を通して
第4章 描画とともに―治療空間のために
第5章 出会いと再発見の場としての集団絵画療法―集団入院患者への絵画療法
第6章 精神科デイケアにおけるアートセラピー
第7章 芸術療法を使いこなすクライエント―摂食障害事例への絵画療法
第8章 アートセラピー・芸術療法の観点からみた統合失調症における心的機制についての一論