内容説明
なぜ空飛ぶ自動車はまだないのか?かつて人類が夢見た「空飛ぶ自動車」をめぐる科学技術は、ひるがえって人間の内面を規制する「マネジメント(=官僚制)」を生み出した!新自由主義が自明のものとなった今日、それもまた空気と化している。『負債論』の著者グレーバーが、その無意識の現代性に切り込む画期的な文明批評!
目次
序 リベラリズムの鉄則と全面的官僚制化の時代(リベラリズムの鉄則)
1 想像力の死角?構造的愚かさについての一考察
2 空飛ぶ自動車と利潤率の傾向的低下(テーゼ―一九七〇年代に、いまとはちがう未来の可能性とむすびついたテクノロジーへの投資から、労働規律や社会的統制を促進させるテクノロジーへの投資の根本的転換がはじまったとみなしうる。;アンチテーゼ―とはいえ、莫大な資金をえている科学やテクノロジーの領域すらも、もともと期待されていたブレイクスルーをみていない。;ジンテーゼ―詩的テクノロジー(Poetic Technologies)から官僚制的テクノロジー(Bureaucratic Technologies)への移行について)
3 規則のユートピア、あるいは、つまるところ、なぜわたしたちは心から官僚制を愛しているのか(脱魔術化の魔術化、あるいは郵便局の魔力;精神性の一形式としての合理主義;反官僚制的ファンタジーの官僚制化について;規則のユートピア)
補論 バットマンと構成的権力の問題について
著者等紹介
グレーバー,デヴィッド[グレーバー,デヴィッド] [Graeber,David]
1961年、ニューヨークに生まれる。文化人類学者・アクティヴィスト。ロンドン・スクール・オブ・エコノミックス大学人類学教授
酒井隆史[サカイタカシ]
大阪府立大学教員、専攻は社会思想史、都市文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まると
34
無重力蜜柑
月をみるもの
やましん