ヘイトスピーチ―表現の自由はどこまで認められるか

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  • サイズ B6判/ページ数 349p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784750339504
  • NDC分類 316.1
  • Cコード C0036

内容説明

それは自由か、犯罪か。いまも公然と活動を続けるKKK、厳しく規制されるホロコースト否定…豊富な事例から世界的課題を掴み、自由と規制のあるべきバランスを探る。人種差別が公然化する日本にあって、いま必読の包括的入門書。

目次

自由と反レイシズムを両立させるために―本書の見取り図
1 表現の自由(ヨーロッパにおけるヘイトスピーチ規制の多様性;ホロコースト否定とその極限;アメリカは例外なのか?)
2 結社の自由と人種差別(結社の自由と人種差別団体規制のジレンマ;人種差別とヘイトクライムを罰する)
どの程度の自由をレイシストに与えるべきなのか

著者等紹介

ブライシュ,エリック[ブライシュ,エリック] [Bleich,Erik]
ミドルベリー大学政治学部教授。国際政治経済学コースの主任も務める。専門はヨーロッパ政治における人種とエスニシティの問題

明戸隆浩[アケドタカヒロ]
東京大学大学院人文社会系研究科社会文化研究専攻博士課程単位取得退学、関東学院大学・東京工業大学ほか非常勤講師。専攻は社会学・社会思想、専門は多文化社会論

池田和弘[イケダカズヒロ]
東京大学大学院人文社会系研究科単位取得退学、上智大学大学院地球環境学研究科特別研究員。専攻は環境社会学・市民社会論

河村賢[カワムラケン]
東京大学大学院人文社会系研究科社会文化研究専攻修士課程修了、同博士課程。専攻は科学社会学、政治社会学

小宮友根[コミヤトモネ]
東京都立大学大学院社会科学研究科社会学専攻博士課程修了、明治学院大学社会学部付属研究所研究員。専攻は社会学(エスノメソドロジー/会話分析、ジェンダー論)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

25
2011年初出。 差別言論(35頁)と括弧書きされる。 レイシズムは、ホロコーストの是認、 賛美、正当化、極小化、否定、と括弧内 にある(84頁)。 価値が真逆の要素が併記されている。アメリカにおける人種差別的なものへの あり方、対処法が第6章に詳述される。 最も重要なのは、人種差別やヘイトクライム の背後にある人種差別的動機を罰するのを 正当化するため、 国家は意見でなく行為を対象 としているのだとか、  犯罪者に判決を下す際に動機を 考慮するのを方が許容しているのだという論法   2014/05/11

CCC

9
ちょっと前までの欧米のレイシズム規制事情が分かる本。「何人も虚偽の言明を拡散する権利を保護されることはない」といった考えに同感出来ない身としては、著者は権力を持つ側への信頼が強すぎるように感じた(上記の言葉は誰が誰に向けるものになるだろうか?)。教育だけでは事態は改善しない、という危機感は分からなくもないが。訳者解説に関しては、カウンター活動について「しばき隊」より「仲良くしようぜパレード」に重点を置く記述には違和感だったが、他は妥当な内容と思う。書かなきゃ他人事になっちゃう話だし。2018/05/29

ルナティック

7
法的にヘイトスピーチを論じています。つまり「表現の自由」と「ヘイトスピーチ(差別言論)」の関係の難しさ等々を、アメリカ・イギリス・フランス等の国々の法的観点から考えようとする本です。解説では、日本の状況について書いてあるので、コレは良かったと思っています。このテーマでは、感情面な部分を扱う本もありますが、法という視点で考えるのも、深く思考する為に欠かせない要素だと思います。あぁ、難しい本には間違いないですね(笑)2014/03/04

tellme0112

6
訳者の解説がわかりやすかった。この本はページ順に読まれることは想定していない。全てを読むことも期待されていない本。興味ある部分だけ読めばいい。ヘイトスピーチとレイシズムの違いについて、憎悪表現と訳されるのは誤解を招くというところが面白かった。2014/03/24

テツ

5
個人の思想信条に口を出すつもりはないけれど、ヘイトスピーチの対象とする相手だけではなくそれを耳にする第三者までを不快にさせていたら彼らの主義主張が一般に広く浸透することなんて未来永劫ないと思うんだけれどどうなんだろうか。ただ単にストレス発散をしたいのか、大義のために世の中を人々の考えを変えていきたいのか。大昔、馬鹿に玩具にされたせいで共産主義が白眼視されたようにあまりにも品がなく知性もないヘイトスピーチを続けていると最終的には彼らが掲げる思想信条ごと社会の敵にされるだけなのに。2014/01/26

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