内容説明
古噴はなぜ造られたのか。古噴の築造を、精神的・宗教的行為として再検討する。古噴の築造自体を葬送儀礼の一環と捉え、それに伴う他界観を解明。中国、朝鮮半島の事例とも比較しつつ、東アジア世界のなかで捉え直す。
目次
第1章 葬制の変遷
第2章 「据えつける棺」と「持ちはこぶ棺」
第3章 墓坑と墳丘の出入口
第4章 「閉ざされた棺」と「開かれた棺」
第5章 東アジアの「開かれた棺」
第6章 黄泉国と横穴式石室
第7章 古噴の他界観
第8章 古噴づくりに関する若干の考察
付論1 石棺の出現とその意義
付論2 日本の古噴の特徴と加耶の墳丘墓
付論3 古噴の理解と保存整備
終章 可視化された他界
著者等紹介
和田晴吾[ワダセイゴ]
1948年奈良県生まれ。1977年京都大学大学院文学研究科博士課程中退。京都大学文学部助手、富山大学人文学部助教授、立命館大学文学部教授を経て、立命館大学文学部名誉教授・特任教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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