内容説明
AMS炭素14年代測定にもとづく弥生時代の新しい年代観によって、弥生文化像はどのように変わるのか。土器に付着した炭化物やウルシ、種子や木材など約2500点を測定。なかなか広まらなかった水田稲作、鉄器がなかった当初の600年、変わる弥生村の景観、多様な水田稲作文化などを論じる。教科書ではみられない弥生文化像を提出する。
目次
1 弥生稲作の開始年代(年代決定の基本的な考え方;九州北部における弥生稲作の開始年代 ほか)
2 弥生稲作の開始と拡散(福岡・早良平野における弥生稲作民と園耕民の住み分け;大阪湾沿岸地域における弥生稲作民と園耕民の住み分け ほか)
3 弥生文化の鉄―弥生長期編年下の鉄史観(鉄と出会った日本列島の人びと;鉄素材の種類 ほか)
4 新しい弥生集落像(「同時期」の意味;「同時期」の認定法 ほか)
5 弥生文化の輪郭(藤本強の前一千年紀の列島内諸文化―続縄文・弥生・貝塚後期文化・ボカシの地域;弥生文化とはどんな文化なのか―弥生文化の指標 ほか)
著者等紹介
藤尾慎一郎[フジオシンイチロウ]
1959年福岡県に生まれる。1986年九州大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。現在、国立歴史民俗博物館副館長・総合研究大学院大学教授、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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