出版社内容情報
日独防共協定はいかに締結されたか。諜報活動、航空路整備など陸軍の対ソ工作から再考し、全体像を解明。両国の戦略的関係に迫る。第2次世界大戦開戦にあたり重要な位置を占めた日本とドイツ。その関係深化の契機となった日独防共協定はいかに締結されたか。ユーラシア大陸をまたにかけた諜報・謀略活動、航空路整備、対イスラーム政策など、外務省ルートとは別に進行した陸軍の対ソ工作に注目。「空虚な同盟」とされてきた防共協定の全体像を解明し、両国の戦略的関係に迫る。
序章 日独防共協定を捉える視点/日露戦争前後の「独禍東漸」と「日禍西漸」(「黄禍論」と「日禍西漸」の脅威/日本とドイツのトルコ・イスラーム政策構想)/第一次世界大戦期の「独禍東漸」と「日禍西漸」(エンヴェル・パシャとオッペンハイム/ドイツのアフガニスタン・新疆・満洲での後方攪乱・扇動工作/「独禍東漸」と「日禍西漸」)以下細目略/関東軍の「西進」政策と内蒙高度自治運動/ルフトハンザ航空、欧亜航空公司と満洲航空株式会社/「華北分離工作」と「防共外交」/日独「満」航空協定および日独謀略協定の成立/アフガニスタンの政治焦点化/日中戦争の勃発とユーラシア諜報・謀略協力の挫折/終章 ユーラシア諜報・謀略協力体制の終焉
田嶋 信雄[タジマ ノブオ]
1953年、東京都に生まれる。1978年、北海道大学法学部卒業。1985年、北海道大学大学院法学研究科博士後期課程(公法専攻)単位取得退学。現在、成城大学法学部教授、博士(法学) ※2017年2月現在【主要編著書】『ナチズム外交と「満洲国」』(千倉書房、1992年)。『ナチズム極東戦略』(講談社、1997年)。『ナチス・ドイツと中国国民政府 1933?1937年』(東京大学出版会、2013年)
内容説明
日独関係深化の契機となった日独防共協定はいかに締結されたか。諜報・謀略活動、航空路整備、対イスラーム政策など陸軍の対ソ工作から再考。内実に不明な点が多い防共協定の全体像を解明し、両国の戦略的関係に迫る。
目次
序章 日独防共協定を捉える視点
第1章 日露戦争前後の「独禍東漸」と「日禍西漸」
第2章 第一次世界大戦期の「独禍東漸」と「日禍西漸」
第3章 関東軍の「西進」政策と内蒙高度自治運動
第4章 ルフトハンザ航空・欧亜航空公司と満洲航空株式会社
第5章 「華北分離工作」と「防共外交」
第6章 日独「満」航空協定および日独謀略協定の成立
第7章 アフガニスタンの政治焦点化
第8章 日中戦争の勃発とユーラシア諜報・謀略協力の挫折
終章 ユーラシア諜報・謀略協力体制の終焉
著者等紹介
田嶋信雄[タジマノブオ]
1953年東京都に生まれる。1978年北海道大学法学部卒業。1982‐84年トリーア大学・ボン大学歴史学科在学。1985年北海道大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。1992‐93年フライブルク大学客員研究員。現在、成城大学法学部教授、博士(法学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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