内容説明
民衆が生き抜くため営んできた生業の実態解明のため、民俗・考古・日本史学による学際的研究が結集。生業の豊かさとたくましさを探る方法論を探りつつ、二一世紀の新しい歴史学に求められる“生業”を論じ、語り合う。
目次
1 新しい歴史学と生業―なぜ生業概念が必要か(生業から民衆生活史をふかめる;考古学による生業研究のあゆみ;畠作史から見た生業論;生業民俗研究のゆくえ;生業論から見た日本近世史)
2 これまでの生業論をふりかえる―生業論の現状と課題(先史考古学での生業論の登場と変遷;水田と畠の日本史;生業論の登場と歴史学―日本中世・近世史の場合;生業の民俗学―複合生業論の試み)
3 討論 生業論のこれから―その可能性と意義(日本における生業論の登場と問題点;流通・経営研究と生業論;山村史からの視点;生業論の可能性と意義)