内容説明
怪僧か、傑僧か。女帝の寵を一身に集めて法王の位に上り、更に皇位をもうかがうに至った空前絶後の怪人物。当時の呪術の盛行と異常な崇仏の様を描いて、宮廷が魔術園と化していたことを明らかにするとともに、女帝治下の暗闘・陰謀を説いて道鏡登場の背景を解明し、秘術の深奥を衝く。古代史上の大きな謎をときほぐした快著。
目次
1 道鏡はなぜ問題となるか
2 道鏡登場の花道
3 河内の里
4 葛木山
5 人と愛情と性格
6 道鏡の政治
7 八幡の神託
8 晩年の道鏡
藤原氏系図
皇室系図
略年譜
参考文献
河内弓削地方略図