内容説明
識見高邁なる幕末の開国論者。始め儒学を、ついで西洋砲術を修めて名声高く、海舟や松陰など維新の英才を、その門下に輩出。米艦再度の渡来によって国論沸騰のさい率先開国を唱え、松陰の密航事件に連座して下獄。のち幕府の招命を受けて騒然たる京都に上り、時勢に奔走中、刺客の兇刃に斃れた、偉丈夫の生涯を克明に描く。
目次
第1 総説
第2 少青年時代
第3 壮年時代
第4 聚遠楼時代
第5 上洛時代
佐久間氏系譜
略年譜
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
多読多量連投が日課だった
0
優れた人らしいが日本人で最も優秀な人間と言いふらすのはどうかと思うし、性格が一番ヒデエ人。2017/06/02
りんふぁ
0
鬼才、奇才、天才、奇人、変人、すべて当てはまる。思想だけでなく、医療、文、絵、ガラス・大砲作成、マルチな才能にビックリ。久しぶりに強烈な人に出逢った。魅力的だ。2013/09/03
転天堂
0
幕末への影響度という意味では大変大きい人物だが、傲岸不遜な性格や言動からイマイチ人気のない佐久間象山。本書は同時代を知っている人にアクセスできた郷土史家による、簡潔な評伝。本人の性格もさることながら、松代藩の当時の抗争に巻き込まれているのも不運ではある。大河ドラマの主人公になってもらいたいものだが、難しいかなぁ。2023/06/22
tohoho
0
多くの実績を残していることが分かるが、性格的に自信過剰だったのか、評価が低いのは残念。松陰、海舟の師でもありながら、二男の性分には呆れる。2021/06/25