内容説明
豊かな経験を積み、エキスパートに達する人は何が違うのか?個人のキャリアや人材育成の普遍的課題を照射する。
目次
第1部 実践知―獲得と継承のしくみ(実践知と熟達者とは;実践知の獲得―熟達化のメカニズム;実践知の組織的継承とリーダーシップ)
第2部 エキスパートの仕事場から(組織の中で働くエキスパート;人を相手とする専門職;アートに関わるエキスパート)
熟達化領域の実践知を見つけ活かすために
著者等紹介
金井壽宏[カナイトシヒロ]
神戸大学大学院経営学研究科教授、博士(経営学)、Ph.D.(Management)。専門は経営管理、経営行動科学
楠見孝[クスミタカシ]
京都大学大学院教育学研究科教授、博士(心理学)。専門は認知心理学、認知科学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きいち
22
臨場感のある読書だった。一つのテーマを協働探求するこの本のプロジェクト自体が、実践知をめざすプロセスそのもののよう。◇エキスパート=熟達者の持つ叡智、それはどのようなものか。そしてどう目指せばよいか。楠見らによる心理学経営学の理論編と、営業職や管理職から、看護師や芸舞妓のような対人専門職、デザイナーやアーティストまで多彩な職種の実例研究、13人の研究者がじっくりと探る。省察的実践や経験からの学習、仕事の現場には学ぶという行為があふれてる。◇熟達へのモチベーションとその自己制御に関する金井の終章、役に立つ。2018/12/30
ripurou
4
金井先生今までの著作の総括編?著者らの実例分析がやはり読み応えあり(短いけど)。そして理論と事例、今後の展開って所をどうするか?読みやすく、まとめて編んでくださってます。しかし、、、う〜〜ん、すごく使える印象はあるけど、自分の領域でどう使えるかなぁ。。。。応用効かす実力がある人には使える本。2013/03/07
枕流だった人
2
船橋市2013/10/22
沢村駿介
2
80。著名な大学の先生らの共著なので、ページごとの重みを感じられる質の高さです。一言でいうと「初心者→一人前→熟達者……と、ある専門家に至る過程の説明・ヒント」といったところだろう。自分はアーティストの項目が興味あったので、そこを集中的に読む。自身の創作物に対する葛藤から中核となるテーマの確立の流れは、自分にも近い経験をしたので納得した。もっとしっかり読めば、得るものも多いのだろうな……と感じながら流し読み。2013/02/21
ラウディ
1
TV番組の「プロフェッショナル」を活字にした感じでしょうか。いろんな専門家にも初心者時代があり、そこから達人になっていく道筋を普遍化できるのではないかと探っていった本。細かな変化に気づくこと、継続すること、周囲への感謝を忘れないこと、なんかがどんな仕事にも共通して大事なことのような気がする。また何かの分野で道筋が見つけられたら、その体験を違う分野にも応用できそう。だから面接試験で部活の話とか聞かれるんだなと思いました。2022/01/08