目次
第1講 みんなの日本語―言語弱者の文体
第2講 重厚なことば―近代文語文体
第3講 翻訳的発想―翻訳調の文体
第4講 連体修飾節のしくみと働き―説明の文体
第5講 飾りの存在意義―描写の文体
第6講 文章のなかの声―言文一致の文体
第7講 カタカナの新用法―カタカナの文体
第8講 文末の緩急―点描文体
第9講 文学的な表現の性格―小説の文体
第10講 繰り返しとリズム―反復文体
第11講 私を消す文章―論文の文体
第12講 顔の見える文章―個性的な文体
著者等紹介
石黒圭[イシグロケイ]
横浜市出身。1993年一橋大学社会学部卒業。1999年早稲田大学文学研究科博士後期課程修了。現在、一橋大学留学生センター・言語社会研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Nobu A
3
第1巻「表現・表記編」を去年の5月に読み終え、石黒先生の全シリーズを1年近くかけてやっと読了。今回の「文体編」では日本語はSOV語順が故に文末が重要視され、「点描文体」にすることによって文末に緩急を付けり、最近よく見るカタカナ化も様々な用法があり、殆ど無意識に使っていたのを理解でき、勉強になった。他にも翻訳調の文章や繰り返しの機能など技術的な項目が満載。専門的な知識をこれだけ駆使して意識的に書けたら、さぞかし人を魅了する文章が書けるんだろうなあ。2016/02/14
いけだけいご
1
高校で小論文を教えていたときにこの本を知っていれば、もっと上手に教えられたのにな、と思った。特に第11講「私を消す文章―論文の文体―」などは論文とエッセイの違い、論文の目的や構成などを簡潔に教えてくれる。各章に参考文献もついており、さらに自分で学ぶ手助けにもなってくれる。2011/12/30