内容説明
日本の社会保障制度は何が問題で、何が求められているのか。本書では、現在論議されているベーシック・インカム論の導入について冷静に検討し、また現代において政策論議の先端にいる介護、子育て、女性の社会保障などのテーマを取り上げ、政策提言をする。さらに、外国における社会保障改革から、日本が学べる点があるかを探究する。
目次
第1部 ベーシック・インカム論をどう捉えるか(ベーシック・インカムに関する意識調査―人々はどのように考えているか;新しい福祉システムを導入するに際して考慮すること―ベーシック・インカムを支持するのはどういう人か;雇用の希少性と人間の尊厳―ロナルド・ドーアとベーシック・インカム)
第2部 社会保障改革の新しい動き(「参加と連帯のセーフティネット」を支えるコスト;ジェンダーから社会保障を考える;介護パターンの最適性と介護サービス選択行動;多様な働き方と子どもをもつこと)
第3部 諸外国からの教訓(アメリカ医療制度改革―起きたことと起きるべきであったこと;イギリス社会保障の展開―新旧のリスクへの対応をめぐって;韓国における社会政策のジレンマ―「後発」福祉国家における新しい社会的リスク)
著者等紹介
橘木俊詔[タチバナキトシアキ]
1943年兵庫県生まれ。1973年ジョンズ・ホプキンス大学大学院博士課程修了。Ph.D.仏米英独での研究・教育歴を経て、京都大学教授、元日本経済学会会長、日本学術会議会員。現在、同志社大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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