出版社内容情報
「なぜ、どのように西欧近代において科学が生まれたのか」を15-16世紀の天文学史の展開に探る。近代科学誕生史〈三部作〉完結編
◆『磁力と重力の発見』『一六世紀文化革命』に続き、「なぜ、どのように西欧近代において科学が生まれたのか」を探る、近代科学誕生史<三部作>の堂々たる完結編。◆プトレマイオス理論の復元にはじまり、コペルニクス説をへてケプラーの天体力学へいたる15~16世紀の天文学史の展開は、観測にもとづく天文学を、自然哲学としての宇宙論より上に据えるという学問上の下剋上をなしとげ、まったく新しい自然研究のあり方を生みだした。多くの科学史家を虜にしてきたこの歴史的転換を、著者は前作から貫かれた独自の視点と周到な目配りで捉えなおす。
まえがき/第1章 古代世界像の到達地平――アリストテレスとプトレマイオス/第2章 地理学・天文学・占星術――ポイルバッハをめぐって/第3章 数学的科学と観測天文学の復興――レギオモンタヌスとヴァルター/第4章 プトレマイオス地理学の更新――天地学と数理技能者たち/付記A:プトレマイオス天文学補遺/注記
内容説明
『磁力と重力の発見』『一六世紀文化革命』、そして。「なぜ、どのように西欧近代において科学が生まれたのか」を解き明かす、近代科学誕生史“三部作”の完結篇。レギオモンタヌスら人文主義者がその体系も復元し、数学や観測による天文学を自然哲学への有用なアプローチと位置づけることで、変革への最初の一歩を刻む第1巻。
目次
第1章 古代世界像の到達地平―アリストテレスとプトレマイオス(アリストテレスの宇宙像;プラトンの影響 ほか)
第2章 地理学・天文学・占星術―ポイルバッハをめぐって(人文主義とプトレマイオスの復活;ドイツの人文主義運動 ほか)
第3章 数学的科学と観測天文学の復興―レギオモンタヌスとヴァルター(数学的科学の復活;レギオモンタヌスと三角法 ほか)
第4章 プトレマイオス地理学の更新―天地学と数理技能者たち(プトレマイオスの『地理学』をめぐって;ベーハイムとヴェルナー ほか)
著者等紹介
山本義隆[ヤマモトヨシタカ]
1941年、大阪に生まれる。1964年東京大学理学部物理学科卒業。同大学大学院博士課程中退。現在、学校法人駿台予備学校勤務。著書『磁力と重力の発見』全3巻(みすず書房、2003、韓国語訳、2005:パピルス賞、毎日出版文化賞、大佛次郎賞受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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