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内容説明
地元の「妖怪」をご存知ですか?本書では、各地の伝承に存在する、海の怪、川の主、入道、小豆とぎ、座敷童子、キツネ、ムジナ、人魚など、特徴的な妖怪たちの話を民俗学的視点から都道府県別の切り口で紹介します。非日常的でありながらどこか身近な妖怪たちの魅力と、妖怪たちを生み出した風土・歴史を紹介します。
目次
第1部 概説(妖怪とは何か;妖怪の歴史;妖怪出現の時間と場所;妖怪研究の歴史と現在)
第2部 都道府県別妖怪伝承とその特色
著者等紹介
小松和彦[コマツカズヒコ]
国際日本文化研究センター所長。1947年生まれ。専門は文化人類学・民俗学・口承文芸論
常光徹[ツネミツトオル]
国立歴史民俗博物館名誉教授。1948年生まれ。専門は民俗学
香川雅信[カガワマサノブ]
兵庫県立歴史博物館学芸員。1969年生まれ。専門は民俗学
飯倉義之[イイクラヨシユキ]
國學院大學文学部日本文学科准教授。1975年生まれ。専門は文化人類学・民俗学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
西野西狸
6
表紙だけだとよくありそうな妖怪図鑑だけど、開くと都道府県ごとに主要な妖怪の概説が書かれている。出典も『旅と伝説』などの民俗報告が載っている雑誌や伝説集など明らかにされている。最初3800円は高いと思ったが十分それに見合う内容で、読んでいて面白い。有名どころからこんな妖怪もいたのかというものまで載っていて読んでいて面白かった。2017/12/14
エリオちゃん
2
やっぱり図鑑は小説みたいに読めないな。 案外妖怪の種類が少なくて驚いた。学術的には種類が少ないのかもしれない。2018/04/17
み~くま
2
都道府県別に妖怪を分類するなんて、ありそうで無かった気切り口だと思います。妖怪好きには堪えられない一冊ではないでしょうか。ただ、タイトルに「妖怪」というキーワードを使ってはいますが、どちらかというと民俗学的な内容の本だと思います。各県の民話や伝承を拾い集め、その要点だけをピックアップして分類整理してあり、それぞれの地域的な特徴にも触れられていたので、とても興味深く読ませて頂きました。2017/10/10
ちぃ子
1
地元の人の心に根付く妖怪伝承とは。 海の怪、川の主、人魂、入道、小豆とぎ、座敷童子、狐、ムジナ、人魚など、 地域の自然現象や史実から生み出された特徴的な妖怪たちを民俗学的視点から都道府県の切り口で紹介する。 不思議で非日常的、かつ身近な妖怪たちの魅力を知ることができる。2017/12/13
kiltcool
0
表紙からビジュアル系妖怪本かと思いきや、実は民間伝承中の妖怪達を専門家が紹介した至極真面目な本。なかでも、第Ⅰ部の概説は妖怪初心者に改めて妖怪とは何かということを知らしめる充実した内容である。妖怪出現場所についての考察は興味深く、境界論などはこれまでの自分の経験に照らしてもすんなりと受け入れられた。一方で、昨今の情報社会の発達や急速な土地開発など、境界性が失われていくなかで、現代人はむしろどこが境かわからず、安心できる空間が見極められないまま怪異に対して不安を抱いているとの考えは、目からうろこが落ちた。2019/04/07