ボクは吃音ドクターです。―どもっていても、社会に必要とされる、医師になりたい

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ボクは吃音ドクターです。―どもっていても、社会に必要とされる、医師になりたい

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  • サイズ B6判/ページ数 245p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784620320366
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

どもっていても、社会の役に立ちたい。幼少の頃から吃音に苦しみ、一人で抱え込み続けた心の傷と、信じ続けた未来。吃音外来医師として活躍する著者が、現在までを綴ったエッセイ。

内容説明

世界中、どこにでも100人にひとりいるという吃音者。社会参加もままならず、対人恐怖からひきこもりやうつを併発する人も多い。自身、幼少期から吃音に悩み、電話も外出も嫌い、友達もできなかった。誰にも相談できず「それなら自分で治す方法を見つけよう」と猛勉強の末に医学部へ。それから12年、今も吃音とつきあいながら、日本でただひとりの専門医として吃音という劣等感に苛まれた人へ贈る、心強く温かいメッセージ。

目次

まえがき 「どもっていてもいいんだよ。」
第1章 最初の自覚―幼稚園~小学校時代
第2章「死」を考える―中学~高校時代
第3章 深い懊悩―予備校、大学1~2年生
第4章 転機―大学3年生~国家試験
第5章 夢を描いて―医師になり、そして家族を築く
ゲストを迎えて 「どもることに悩んでもいいと思う。僕ら言語聴覚士は、その悩んでいる人の幸せのために、手助けをしたいから」(国立障害者リハビリテーションセンター学院、言語聴覚学科教官、言語聴覚士・坂田善政氏)(セルフヘルプグループで学んだこと;吃音のある人に伝えたいこと;周囲に望むこと)
脳出血からの生還―あとがきに代えて

著者等紹介

菊池良和[キクチヨシカズ]
1978年、山口県生まれ。九州大学医学部卒。九州大学病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科医師、九州大学医学研究院臨床神経生理学博士課程大学院在学中。全国言友会連絡協議会理事、福岡&北九州言友会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mae.dat

213
吃音を隠そうと格闘する幼少期〜医師となった現在迄の話がメインでしょうか。特にどもりのコンプレクスを内側から描いた思春期の葛藤は身につまされます。「勉強しすぎて死んだ人はいない」の言葉を思い出し、自分がその最初の例となろうと、勉強会に励む様になったの良かった。死を渇望するのは良くないけど、安易な方向に向かわなかったのは本当に良かった。その後の大きな転機となったのだと思います。あと、本書執筆中に脳出血で倒れていたのに驚きました。菊池せんせーは、世の中に必要なせんせーなので、一命を取り留めて本当良かったです。2022/06/19

ノリスケ

7
この本を読んだおかげで、今後、一言目が出なくて止まったときに、自分の事を客観的に見れるようになる。この本を読んだおかげで、今後一言目が出なくて止まったときに、ねぇねぇ、で話し始めれば良いと言うことがわかった。ありがとう。菊池先生マジイケメン。2016/06/03

ブッチョ

6
図書館で偶然目にした本。吃音?なんて読む?キツオン?ってどういう意味? そんな感じで読んでみたけど、読みやすくて分かりやすかった。 どもることで話すのが怖くなったり、ひとりで悩んだり。でも、だからといってみんながみんな、悩んでるってわけでもない。吃音の程度と悩みは比例しない。大切なのはどもらないことじゃない。相手に思いを伝えること。そのために‘言葉’はあるんだと。読んでよかった。知っているのと、知らないのでは大分違います。たくさんの人に手にとってもらえますように。2014/10/02

りんふぁ

4
こんなにどもり(吃音)を、当事者が気にしているとは思わなかった。どもっていても別にあまり気にならないもんなぁ。著者の生い立ち、巻末は吃音への接し方、促し方。わかりやすい。2016/10/30

中谷ゆりこ

3
私も吃音ということに最近気付きました。そして吃音について書かれた本はないかと思い、本書を読みました。本書で言友会なるセルフサポートグループがあることを知り、行ってみようと思いました。吃音でも医師になれるということは吃音者にとって希望が持てるなぁと思います。吃音者の苦しみは吃音者にしか分かりません。「全然大丈夫」は、たしかに吃音者からすれば肩透かしを食らった言葉になるでしょう。そうじゃなくて、「そんな辛い思いをしてたんだね。辛かったね。」と伝えにくさに共感してもらえる人が増えることを私は期待したい。

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