夏空白花

電子版価格
¥1,870
  • 電書あり

夏空白花

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 405p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784591159521
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

敗戦で全てを失った日本人が、GHQに挑んだ “戦争”
それは、国の誇りを背負った「高校野球の再建」を賭けた戦いだった。高校野球100回大会の節目に、直木賞候補作家が魂を込めて書ききった、最高傑作にして到達点!

<内容紹介>
1945年夏、敗戦翌日。
昨日までの正義が否定され、誰もが呆然とする中、朝日新聞社に乗り込んできた男がいた。全てを失った今だからこそ、未来を担う若者の心のために、戦争で失われていた「高校野球大会」を復活させなければいけない、と言う。
ボールもない、球場もない、指導者もいない。それでも、もう一度甲子園で野球がしたい。己のために、戦争で亡くなった仲間のために、これからの日本に希望を見せるために。
「会社と自分の生き残り」という不純な動機で動いていた記者の神住は、人々の熱い想いと祈りに触れ、全国を奔走するが、そこに立ちふさがったのは、思惑を抱えた文部省の横やり、そして高校野球に理解を示さぬGHQの強固な拒絶だった……。

<プロフィール>
須賀しのぶ(すが・しのぶ)
1994年『惑星童話』でコバルト・ノベル大賞読者大賞を受賞しデビュー。2013年『芙蓉千里』三部作で第12回センスオブジェンダー賞大賞受賞。16年『革命前夜』で第18回大藪春彦賞受賞、第37回吉川英治文学新人賞候補。17年『また、桜の国で』で第156回直木賞候補、第4回高校生直木賞受賞。17年『夏の祈りは』で「本の雑誌が選ぶ2017年度文庫ベストテン」1位、「2017オリジナル文庫大賞」受賞。

須賀 しのぶ[スガシノブ]
著・文・その他


内容説明

1945年夏、敗戦翌日。誰もが呆然とする中、朝日新聞社に乗り込んできた男がいた。全てが無くなった今こそ、未来を担う若者の心のために、戦争で失われていた「高校野球大会」を復活させなければいけない、と言う。ボールもない、球場もない。それでも、もう一度甲子園で野球がしたい。己のために、戦争で亡くなった仲間のために、これからの日本に希望を見せるために。「会社と自分の生き残りのため」という不純な動機で動いていた記者の神住は、人々の想いと祈りに触れ、全国を奔走するが、そこに立ちふさがったのは、「高校野球」に理解を示さぬGHQの強固な拒絶だった…。

著者等紹介

須賀しのぶ[スガシノブ]
1994年『惑星童話』でコバルト・ノベル大賞読者大賞を受賞しデビュー。2013年『芙蓉千里』三部作で第12回センスオブジェンダー賞大賞受賞。16年『革命前夜』で第18回大藪春彦賞受賞、第37回吉川英治文学新人賞候補。17年『また、桜の国で』で第156回直木賞候補、第4回高校生直木賞受賞。17年『夏の祈りは』で「本の雑誌が選ぶ2017年度文庫ベストテン」1位、「2017オリジナル文庫大賞」受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 2件/全2件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ナイスネイチャ

158
図書館本。高校野球100回大会が行われた今年。その前身である中等野球大会の再建に尽力を尽くす物語。アメリカとの野球観の違い、戦後間もない日本の惨状など考えさせられる内容も。最後のアメリカとの試合は感動的。2018/10/06

utinopoti27

151
見渡す限りの焼け野原、生きる糧も未来の希望も何もない状態から、わずか1年で奇跡の復活を果たした甲子園大会の裏には、純粋に野球を愛する男たちがいた・・。本作は、朝日新聞記者・神住の、高校野球復活に賭けた戦いを、切々と綴るヒューマンドラマだ。史実をベースにしながら、フィクションを織り交ぜて展開するストーリーは、日米のベースボール感の違いを根底に置きつつも、国境を越えた魂の交流を、熱く爽やかに唄い上げる。抜けるような青空の下、緑の芝に躍動する白花たち。作者の巧みな筆さばきで、当時の情景が色鮮やかに蘇る感動作。2019/09/25

fwhd8325

144
高校野球は、不思議な力を持っているのかもしれない。躍動する若者たちに、自分自身を投影したり重ねてみたり。そして、憧れや勇気を与えてくれる。フィクションでありながらも多くは史実に基づいたストーリーです。沢村や景浦、あまり知られていないかもしれないけれど、嶋清一さん、真田重蔵さんの名前も登場します。そこにあったと思わせてくれる強い説得力を持った物語です。表紙のようなどこまでも青い空が目に浮かびます。2019/10/11

takaC

134
「最高傑作にして到達点」との評価もあながち大げさではないと思うが、「長過ぎ」とも感じた。2018/11/03

修一郎

132
今年の第100回高校野球大会は面白かった。高校野球は戦争で4年間中断したものの終戦の次の年には復活していたことを初めて知った。高校野球の復活によって戦争で疲弊した若者の活力を取り戻すのだとGHQを説得し,職業野球や大学野球と比べると高校野球の意義が理解できないGHQを説得したのは大阪朝日新聞の記者たちだ。やるじゃん朝日新聞。須賀しのぶさんなので,当然戦争モノだと思って読み始めたらアツい高校野球復活の物語でした。観客席の出入り口から見たグラウンドは夏空に映える白花,素敵なタイトルだ。2018/09/20

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12918586
  • ご注意事項