喋々喃々

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  • サイズ B6判/ページ数 385p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784591108406
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

東京・谷中でアンティークきもの店を営む栞の、恋と家族の物語。
下町の季節やおいしいものの描写を交えながら丁寧に描きます。

【喋々喃々】(ちょうちょうなんなん)=男女がうちとけて小声で楽しげに語りあう様子。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よこしま

145
読み始めて、春一郎さんが娘の写真を出した瞬間、地雷を踏んだと頭に過りました。そう、「不倫」。読みながら、そして読了するまで心の中に二人の私自身がいました。簡単です(笑)一人は、不倫を美化していいの?と自問する自分。もう一人は、この恋や登場人物、小川さんの美しい表現に魅了されてしまう自分。根津や谷中らしい風情ある街並。食べ物や着物なども美しく。イッセイさんがいい。そして今は亡き雪道さん。栞さんと春一郎さんのなんとも言えない関係、二人の一年。二人の自分がいると述べてる時点で、私にも同じ願望があったんですね。2014/04/19

七色一味

141
読破。大切な人が去ってゆく寂しさや、一人で立つことの難しさが入り混じる、等身大の作品。結局、二人のこの先がどうなるのか──そんな展望は見えないけれど、こういう純愛があってもいいのかな、とも、それでもこれってどうなのよ、とも──半々な割りきれなさそうな、でもそれでよかったような、なんとも不思議な読了感。 イッセイさんが、おいしい所でいい味出してます。2012/01/19

のり

135
谷中で、アンティーク着物「ひめまつ屋」を営む栞は、客として来店した春一郎と出会う。紳士的で優しい彼に惹かれていく栞。春一郎の方でも…だが二人の間には高い障壁が…好きになる気持ちは仕方ないとしても、いくら優しく、人間性が高かろうが、春一郎の態度は一般的に許されるものではない。着物に関して全くの土素人だが、読んでいるうちに想像するのが楽しかった。谷中の街並みにもひかれた。2018/05/15

ミナコ@灯れ松明の火

116
よくありがちな不倫の話に、文化系女子の好きそうな素敵ライフを足し算したらこうなった、、、的な。かくいう私も文化系女子なので、おいしい食べ物や暮らしぶりには魅力を感じないではない、、けれど、面白かったとは言い難い。食堂かたつむりと同様に優しく読みやすい文章ですらすら読めてしまうけれど、綺麗なところばかりをクローズアップした理想を言葉にした物語は、やはり好みとは言い難いかも。2011/12/02

財布にジャック

111
谷中、湯島、根津、浅草と東京の下町情緒あふれるしみじみとした作品でした。さらに下町の美味しい物も沢山紹介していただけて、そこのところは興味深く読ませていただきました。しかし、不倫が題材なのが、ちょっと残念な気がしました。基本的に恋愛物苦手なので、ついつい辛口になっちゃうんですが、舞台や小道具に頼りすぎている気がして、ストーリー的にはちょっと退屈でした。雰囲気を楽しむ小説です。2011/01/11

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