出版社内容情報
「琉球」をかたちづくる歴史と言説を探る
中国と日本の境界領域に広がり、東南アジアや朝鮮との通交もあった「琉球」。
これら異文化の結節点として、そして「古琉球」「近世琉球」「沖縄」という歴史意識の交叉する場として、「琉球」はある。
冊封体制(中国)と幕藩体制(日本)という二つの制度の狭間で、独自な「琉球」を自覚し、意識的にかたちづくる時代であった「近世琉球」において、どのように自らの歴史を叙述していったのか。異文化が交叉する場において、どのような選択が行われ、「琉球」なるものがつくられていったのか。
歴史学、文学・芸能等の文化学の諸分野からその形成と展開を探る。
内容説明
中国と日本の境界領域に広がり、東南アジアや朝鮮との通交もあった「琉球」。これら異文化の結節点として、そして「古琉球」「近世琉球」「沖縄」という歴史意識の交叉する場として、「琉球」はある。冊封体制(中国)と幕藩体制(日本)という二つの制度の狭間で、独自な「琉球」を自覚し、意識的にかたちづくる時代であった「近世琉球」において、どのように自らの歴史を叙述していったのか。異文化が交叉する場において、どのような選択が行われ、「琉球」なるものがつくられていったのか。歴史学、文学・芸能等の文化学の諸分野から「琉球」なるものの形成を探る。
目次
第1部 歴史叙述とウタの交錯(王府の歴史記述―『中山世鑑』と『中山世譜』;王府の歴史記述―『球陽』と『遺老説伝』;「琉球処分」の歴史叙述―『琉球見聞録』をめぐって ほか)
第2部 琉球・明清・ヤマトの交流(琉球における書物受容と教養;中国の文献に記された「琉球」;琉球人の詠んだ中国―『雪堂燕遊艸』を中心に ほか)
第3部 琉球文化の諸相―儀礼・芸能・信仰(首里グスクの御嶽と祭場;『おもろさうし』と仮名書き碑文記;唐・大和の御取合と若衆―琉球における躍童子と楽童子 ほか)
著者等紹介
島村幸一[シマムラコウイチ]
1954年生まれ。立正大学文学部教授。専門は琉球文学。琉球歌謡、琉球の「歴史」叙述を中心に研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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