平凡社新書<br> 日本軍ゲリラ台湾高砂義勇隊―台湾原住民の太平洋戦争

個数:
電子版価格
¥682
  • 電書あり

平凡社新書
日本軍ゲリラ台湾高砂義勇隊―台湾原住民の太平洋戦争

  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2024年04月25日 21時57分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 新書判/ページ数 216p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582858860
  • NDC分類 222.406
  • Cコード C0221

出版社内容情報

日本植民地下の台湾先住民は軍属・兵士として太平洋戦争に動員、南洋戦場に投入され悲惨なゲリラ戦を戦った。知られざる戦争の真実。

《目次》

はじめに

第1章 台湾原住民・高砂族
1 狩猟民としての台湾原住民・タイヤル族
神話・伝説/ガガと戦闘組織
2 タイヤル族の戦闘
戦闘員としての資質と戦術/「出草」と狩猟
3 タイヤル族の風習
蕃刀/入れ墨/犯罪と刑罰/理蕃政策と銃回収
4 日中全面戦争の勃発と台湾原住民──「吾も日本人」

第2章 高砂義勇隊の成立
1 高砂義勇隊の概要
七回の高砂義勇隊/高砂義勇隊の起点と成立の背景
日本人警察の役割と原住民の熱気/霧社事件/強制か志願か
志願動機──差別解消と外見上の好条件/高砂挺身報国隊
2 陸海軍特別志願兵制度
「募集要綱」/施行/学科試験/霧社/海軍特別志願兵制度
3 徴兵制

第3章 銃後の台湾原住民
1 太平洋戦争勃発以後
英雄談/南洋移住計画/銃後の活動/原住民娘の憧れ/金鵄勲章
2 高砂義勇隊員の留守妻
怒りの父/軍雑務から軍慰安婦へ

第4章 陸軍中野学校と高砂義勇隊
1 陸軍中野学校への秘密召集
2 日本軍初のゲリラ戦訓練──理論と実習
3 台湾での原住民訓練
高砂義勇隊員との初対面/ゲリラ戦訓練/高砂義勇隊の特性/斉藤特別義勇隊の誕生

第5章 南洋戦場での連合軍との激戦と高砂義勇隊
1 高砂義勇隊の任務
航路/軍夫と敵情偵察
2 ニューギニア
ポートモレスビー/軍夫から軍人へ/斉藤特別遊撃隊のゲリラ戦
「感状」/激戦/野菜栽培
3 フィリピン
「バターン死の行進」/コレヒドール攻略作戦/マスメディアによる鼓舞
4 グライダーによる薫高砂族特攻隊と激戦下の高砂兵
5 情報戦とゲリラ戦、そして信頼

第6章 南洋戦場の実相
1 ああニューギニア
ロシン・ユーラオ氏へのインタビュー/現地人からの略/食糧がない
2 ジャングル生活
3 餓死と病死
4 「人肉食」
ロシン・ユーラオ、ガヨ・ウープナ両氏へのインタビュー/背景と推移
5 台湾防衛

第7章 日本の無条件降伏・敗戦
1 日本兵の「集団自殺」と高砂義勇隊
「玉砕命令」/「玉音放送」/日本軍上官への不満爆発
2 捕虜収容所での「快適な生活」
収容所へ/日本人、台湾人、高砂族に対する処遇

第8章 台湾への生還──日本敗戦後の元高砂義勇隊員
1 国民党政権下の台湾
多くの犠牲者・少ない帰還者/苦難・心痛・悪夢
2 国共内戦に国民政府軍の一員として参戦
兵員募集/国共内戦・朝鮮戦争・文化大革命
3 敗戦日本の対応
戦後補償問題/裁判/靖国神社と遺骨収集/陸軍中野学校出身者の思い
元高砂義勇隊員の戦後/高砂義勇隊記念碑

おわりに

主要文献と資料紹介

あとがき


菊池 一隆[キクチ カズタカ]
著・文・その他

内容説明

日本植民地台湾において、台湾原住民「高砂族」は、支配・差別構造の底辺に追いやられていた。太平洋戦争勃発後、その構造が高砂族を南洋戦場へと送り出す。当初は軍属として、やがて兵士として。陸軍中野学校出身者の指揮の下、彼らはどんな悲惨なゲリラ戦を強いられたか。

目次

第1章 台湾原住民・高砂族
第2章 高砂義勇隊の成立
第3章 銃後の台湾原住民
第4章 陸軍中野学校と高砂義勇隊
第5章 南洋戦場での連合軍との激戦と高砂義勇隊
第6章 南洋戦場の実相
第7章 日本の無条件降伏・敗戦
第8章 台湾への生還―日本敗戦後の元高砂義勇隊員

著者等紹介

菊池一隆[キクチカズタカ]
1949年宮城県生まれ。筑波大学大学院歴史・人類学研究科(史学)博士課程単位取得満期退学。現在、愛知学院大学文学部教授。博士(文学)、博士(経済学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yamatoshiuruhashi

38
台湾の現地人を当初は軍属として雇用し、戦局悪化に伴い兵士として使う。「日本人」として戦った彼らに対して日本という国家は、戦後彼らが日本人でなくなったこと、国籍が違うことで何らの補償もましてや顕彰もしていない。これは恥ずべきことである。その認識のもとに本書を手に取ったが、ますますその思いは強まる。日本軍の下に南方戦線に従軍し漸くに生還したら、蒋介石国民党軍に強制的に徴募され大陸で戦い、中共軍の捕虜となったら赤軍に編入されて朝鮮戦争では北朝鮮のために戦わされ、生き残れば紅衛兵に糾弾された人々に頭を垂れるのみ。2019/05/01

スー

20
日本統治時代に最も低い地位におかれた原住民達は地位向上を目指し自ら言葉を封じ積極的に日本化し、戦争が始まると軍に志願、場所や戦争末期には強制的に出征させられ激戦地の南方に送られる。当初は荷物運びや屯田兵のような事をしていたが戦局の悪化により兵として扱われる。彼等は視力聴力嗅覚に優れ鳥の鳴き声の変化で敵に気付き、夜間もジャングルで迷わず音も立てずに敵に忍び寄る事が出来る為に常に先頭に置かれ激戦を繰り広げ多くの戦死者を出した。帰国後も妻が強制的に慰安婦にされてたり日本協力者とされ困難を生活を余儀なくされる2018/09/15

ののまる

10
太平洋激戦区で日本兵を助けた高砂義勇隊についてはよく知っていたが、銃後の台湾原住民の妻や娘たちが、台湾駐在日本軍兵士のための慰安婦に「総動員」として強制従事させられていたことを初めて知った。また日本軍兵士として戦い靖国に合祀されているのに(本国に返したいと要請しても却下)、きちんと戦後補償をしていないなど、日本の戦後処理は本当に他者に対して結果的に侮蔑的な態度だ。2021/01/08

CTC

9
7月の平凡社新書新刊。著者は愛知学院大教授。高砂族は台湾原住民16民族の総称(戦前は7種族とされていた)。本書は当時「最も進化(日本化)している」と云われたタイヤル族中心に構成されている(37年時点の台湾人口は545万人、うち高砂族全体は15.4万人、タイヤルは3.7万人で3番目の人口)。台湾からは志願・徴兵合わせて8万の兵と12万の軍属が出征しているが、実はこの、今も名高い高砂義勇隊はそのうち3,843人を占めるに過ぎない。最後の日本兵スニヨン=中村輝夫さん含め(氏はアミ族)、精強だったという事だろう。2018/10/25

冬佳彰

3
タイトルだけ見ると、なんだか勇ましい本に見えるかもしれないなあ。しかしいたって真面目な著作だ。「高砂族」と称された台湾原住民の人々が、どのように日本軍に組み込まれ太平洋戦争に狩り出されていったのか、その経緯と顛末を丁寧に追っている。戦後補償の点でも、この出来事は終わってはいない。明確な解などないが、現代に生きる俺たちはこの悲劇に学ぶことはできるはずだ。2019/01/16

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12914500
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。