トラップ

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  • サイズ B6判/ページ数 203p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784575238457
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

捜査実績で同期に水をあけられた警視庁捜査二課の西澤は、所属する第三知能犯捜査係に伝わる“伝統的捜査手法”で犯人に迫る。証拠を固め、逮捕状を上司に求めるが、上司は「まだだ」と冷静に告げる。立件に自信を持っている西澤は再度詰め寄るが、答えは変わらない。理由を尋ねる西澤に、やがて上司は一枚の紙を机に置く(「土管」)。誰よりも狡猾で悪事に長けた知能犯を追いつめる刑事たちを描き、時に恐れを、時に情を誘う濃厚な四編を収録。

著者等紹介

相場英雄[アイバヒデオ]
1967年新潟県生まれ。2005年『デフォルト(債務不履行)』で第二回ダイヤモンド経済小説賞を受賞。『越境緯度』『双子の悪魔』といった経済小説や、テレビドラマ化されている「みちのく麺食い記者」シリーズ、『震える牛』で好評を博する。『血の轍』で第二六回山本周五郎賞候補(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サム・ミイラ

183
時の流れを感じます。あの西澤がいつの間にか部下を持ち事案の司令塔になったり新米キャリアにアドバイスしたりしてます!しかも選挙違反の捜査に駆り出された際には受け入れ先の警部補の嫌がらせに耐えながら、ひたすら努力と工夫を積み重ね結果を出すあたり正直感動しました。しかしこの曲者作家、やってくれます。やはりただでは終わらない。登場人物だけでなく読む者にも自戒の念を想起させる最終話。この苦味がたまりません。短編ながら核となる事件が繋がる長編のような仕上り。前作を超える秀作。次の新展開が楽しみです。2017/04/13

miww

107
「ナンバー」の続編。捜査ニ課第三知能犯捜査係の西澤さん、ずいぶん頼もしくなりました。犯人を突き止める事が仕事の一課や三課とは違い、相手を狙い定めてから襲いかかる為の証拠やデータを集める捜査員。同じ組織でも追う犯罪によって別世界。読み応えあります。今回登場のキャリアの小堀もいい。「三知」のメンバーの絆が深みを増し「トラップ」のまさかのラスト、それぞれの場所に散っていく彼らの言葉に「リバース」への期待が膨らむ。2017/02/06

美登利

106
「ナンバー」を読んだのが一年前。内容は読みながら少しずつ思い出してました。捜査二課、知能犯を扱う部署の西澤警部補の活躍シリーズ2作目です。企業の贈収賄事件を追い詰めるのは本当に地味で根気のいる捜査なんだなぁ。殺人事件にまで発展しないことも多いから、刑事ドラマにするほどの話題性がないんだね。でも警察官の主な仕事というのはこんな風にコツコツと地道にやっているのでしょう。真藤警部は渋くて男前のイメージですが、私は口の悪い清野警部の方が親しみやすくて好印象です。続きの「リバース」近いうちに読みますよ!2018/02/19

ダイ@2019.11.2~一時休止

103
ナンバーその2。連作短編集。西澤も成長してきたなぁと思いきや落とし穴・・・。2019/06/04

pukupuku

89
トラップっていうタイトルなんだから、きっとどこかに仕掛けられているんだよね、罠。きっと伏線あるはず、取りこぼさないようにしなきゃって、結構ちゃんと読んだのよ。それなのに…えっ?ページ戻って三度見くらいしたんだけど、きょとん( ・◇・)?全然ぴんときてない。何がダメなの?私の知能では知能犯の捜査の穴が理解できないぞ。あららぁ。まぁ、あんまり細かいとこ気にせず、ナンバー、トリップ、リバースと続けて読めば登場人物の関係性とか人間性、西澤の成長ぶりが見られて面白いと思う。2018/01/26

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