出版社内容情報
書店界のトップリーダーが、縮小を続ける出版界に警鐘を鳴らし、いかにして元気を取り戻すかを、情熱をこめて説き明かす。
【著者紹介】
(株)紀伊國屋書店代表取締役社長
内容説明
本の未来、出版界のこれからについて、グローバルな視点から熱く説き明かす!
目次
序章 いま、出版界は
第1章 紀伊國屋書店が日本に存在する意義(大学教授に本を売る:外商という仕事;書店と図書館の連携:理想の図書館づくりをサポートする;知識へのアクセスを楽にする:知識を体系化する仕事;「文化への愛着」を忘れてはいけない)
第2章 本の未来、出版界の未来(「ゴホン!と言えばアマゾン」:アマゾンの脅威;曲がり角にさしかかった業界ルール:新興勢力の台頭;業界の覚悟を持て)
第3章 いまこそ、世界を目指せ!(グローバル化こそ出版界の成長戦略;いまこそ、原点回帰のとき)
終章 私を形作ってくれた本たち
著者等紹介
高井昌史[タカイマサシ]
1947年8月30日、東京都生まれ。成蹊大学法学部卒業。1971年、株式会社紀伊國屋書店入社。各地の営業所長などを経て、1993年取締役、1999年常務、2004年専務、2008年代表取締役社長就任。社外役員として財団法人出版文化産業振興財団常務理事、財団法人図書館振興財団理事、東京都書店商業組合特任理事なども務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
51
本の力という題名から予想していた内容とは若干異なるものでした。本の置かれている現状その将来あるいは出版界、はたまた電子書籍をめぐる状況などが中心でした。著者は紀伊国屋書店の社長で、ご自分が読んできた本などもあって参考になりました。また紀伊国屋書店からはトーマス・マンの日記が出版されているのですね。読みたくなりました。2015/02/12
壱萬弐仟縁
43
図書館を作る:蔵書5千冊ならば、30人のバイトを雇い、分類、1か月後に開館。人海戦術の時代があったという(40頁)。司書も安月給で頑張っているようだが、とある司書は時給千円と伺ったことがある。ホントかどうか? 慶大医学書を3万冊、3億円規模で整備をした時代があった(41頁)。安倍首相が途中で政権放棄した際の慶大付属病院を想起した。足を向けて寝られないね。早大のデータベースづくりでは40人、1日5百冊。月1万5千冊。年18万冊と気の遠くなる作業(55頁)。出版社は良書を提供する余裕を(61頁)。 2015/06/11
kubottar
21
紀伊國屋書店の社長だけあって、アマゾンに対する警戒心の強さが印象に残る。確かにアマゾンが既存の書店を一掃してしまった場合、送料無料は辞めるでしょうなあ・・・。出版の未来を考えると日本の書店で買うことを考えた方がいいな。2014/12/04
いちろく
20
現在、出版業界全体が抱える問題と今後目指すべき方向を、紀伊國屋書店代表取締役社長の高井さんが解りやすく書かれている1冊。本を販売する立場から凄い経験を積まれた方という事は、十分に伝わってきました。ただし、立場的な事もあるのか、本の中で書かれている通り「書店人としての観点から」に留まる内容が多かったと思う。終章の「私を形作ってくれた本たち」の内容をより詳しく、より長く読みたかった。2015/05/21
saga
20
著者は紀伊国屋書店代表取締役の高井さん。業界の問題点が判りやすく書かれている。私もまず図書館で探すので、少し考えなければと。お薦めの本も書かれており、読みたい本が増えました。2015/03/27