出版社内容情報
傷ついた魂の癒しと再生を描く、メアリ・バログの新シリーズ〈サバイバーズ・クラブ〉始動!
初春のある日、トレンサム卿ヒューゴ・イームズはコーンウォールの海岸近くにあるスタンブルック公爵の屋敷で、年に一度の〈サバイバーズ・クラブ〉の集いの時間を楽しんでいた。〈サバイバーズ・クラブ〉はかつてナポレオン戦争をともに戦った元士官たちの集まりで、彼らは深い絆で結ばれていた。
朝食後に海岸へ散歩に出かけたヒューゴは、岩場で転倒して動けずにいた美しい貴婦人グウェンドレンを助ける。彼女は友人宅に滞在していたのだが、怪我が治るまで動かしてはならないという医者の指示により、運び込まれたスタンブルック邸に留まることになった。
軍隊では貴族と平民とのあいだに時として諍いがあったため、新興富裕層だが平民であるヒューゴは、貴族の女性など鼻持ちならないと思い込んでいた。それゆえ、はじめは反発しあっていた二人だったが、共に時間を過ごすうち、どうしようもなく惹かれ合ってゆき……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ベルるるる
29
7部作という事で、冒頭から7人登場。名前や身分とかちょっとこんがらがってしまった。「愛があれば身分なんて」と突っ走らない大人のロマンスで、そこは読んでいても好感。メアリ・バログらしい。2018/02/15
たまきら
27
うわあなにこのお話すごくいい~!様々な形で戦争で傷ついた7人の人々のシリーズ。1作目は決死隊を指揮した武勲で称号をもらった男子が主人公です。戦地に赴くまでは虫一匹殺せなかった彼の心の傷や劣等感が悲しい。しかも結婚したいなあ…と思った時「鼻持ちならない貴族階級の、でも絶世の美女」と出会います。しかし彼女も心身共に傷があり、大人の恋は時に切なく、時に吹き出すようにおかしく、ぎこちなく進んでいきます。傷が少しずつ治っていくようなそのプロセスがもどかしくも愛しい。うわあ、続きすぐ読みたい~。2018/01/30
じょう
24
サバイバーズ・クラブ #1。ヒロインは「忘れえぬ夏を捧げて」にてヒロイン・ローレンの親戚・親友として登場していたグウェン。「忘れえぬ」の時は既に足の不自由な未亡人でした。優しい親族に囲まれて暮らしているグウェン。でもふと孤独に気がついた時にヒーローに出逢います。心に傷を持つ大人の二人のロマンスをゆっくりと綴っていく物語です。 翻訳されていない「忘れえぬ・・・」の前作にあたる「リリーのお話しが垣間見えます。翻訳して欲しい・・・。2018/08/28
veri
19
暖かい陽の下にいれば、固くなった心も柔らかくなるのかもしれない。嫌な人のことも、よく知れば実は弱いだけの人だったりとか、そんなこともわかるのかも知れない。まったく派手さがない大人二人の恋を、刺繍するかのように丁寧に丁寧に綴る。でもとても激しい。傷のない人はいないけど、その傷を乗り越えた人はとても魅力的。言葉があまり見つからないけど、波のない海に漂っているような気持ちで読めて、すごく心地よかった。2017/10/11
Miyuki_fsog
15
いや~、じれったい‼️前半はかなり面白くってニヤニヤしてたんだけど…H/Hの進展が無くて 中弛み💦 それより、他のシリーズのH/Hが出てきて 気になる気になる‼️ そして 思い出したけど、この作家さん キャストが多くて…どなたか相関図くださいm(_ _)m 笑2019/01/10