出版社内容情報
密造酒は酒飲みの欲望と創意工夫によって造り続けられてきた。さらに現代では、本物志向の人々が新たな価値を見出そうとしている。製造者、密輸業者、収税吏らの攻防の歴史を振り返りながら、自家製酒の魅力を探る。図版・写真有。
内容説明
密造酒は酒飲みの欲望と創意工夫によって造り続けられてきた。さらに現代では、本物志向の人々が新たな価値を見出そうとしている。製造者、密輸業者、収税吏らの攻防の歴史を振り返りながら、自家製酒の魅力を探る。
目次
序章 どこへ行っても密造酒はある
第1章 密造酒の基本
第2章 密造酒を造る
第3章 密造酒と政治―宿命のライバル
第4章 密造酒の大衆化
第5章 密造酒が引き起こす惨事
第6章 密造酒が合法になる
結論 密造酒と私たち
著者等紹介
コザー,ケビン・R.[コザー,ケビンR.] [Kosar,Kevin R.]
ウェブサイト「アルコール・レビューズ・コム AlcoholReviews.com」創立者。アメリカ最大の国際的酒類コンペティション「サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション」では審査員を務める。シンクタンク「Rストリート研究所R Street Institute」ではシニアフェローとしてアルコール政策プログラムを指揮している
田口未和[タグチミワ]
上智大学外国語学部卒。新聞社勤務を経て翻訳業に就く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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keroppi
47
これも図書館の新刊コーナーで見つけて。人間のお酒への飽くなき欲望。時に死さえ招く密造酒。「怖い絵」で見た「ジン横丁」も。でも、合法密造酒って何?合法だったら密造じゃないんじゃないと突っ込みたくなる。最後には密造酒カクテルのレシピまで。お酒は、楽しく飲みたいね。2018/03/08
Kouro-hou
28
影の「食の図書館」。今年は穀物が大豊作!つーか出来すぎて困るので潰…さないで自家製蒸留酒にするよ!仲間うちで飲むよ、というのが教科書には書けない「良い密造酒」。日持ち抜群。一方お金稼ぎで本来飲めないモノも蒸留しちゃうよ、衛生度外視、直ぐ酔えるし逝けるギャングの資金源が「悪い密造酒」。社会学者の著者が、発酵する物はみんな密造酒にしたという人類の歴史を語ります。その気になれば工作レベルで自作できる密造酒、人は技術と知識を駆使して工作するのが好きとか、天然素材から少量生成可能なモノに価値を見出す、というに納得。2018/04/14
くさてる
25
題名通り、国家の管理から外れたところで製造される、自家製酒の歴史についての本。完全に把握するのは不可能ながら、その歴史と現状、さまざまな種類、さらには「合法密造酒」(プライベートブランドみたいなものですね)の紹介まで取り上げられていて、面白かったです。2018/02/17
R
23
密造酒と名づけた、人類が太古より親しんできたアルコールについて、現代に至るまでの興亡を解説した本でした。人間、そこまでアルコールを呑みたがる生き物なのか、そう思うほど、呑みすぎと規制とを言ったり来たりしながら、政治や財政と密接に関わって、人類史に少なからず影響を及ぼしてきた酒造りについて勉強になりました。現代でも非合法に作られており、貧困と強く結びついている密造酒、その悲惨さも知りつつ、何事も歴史は面白いと再認識しました。2018/04/14
tama
10
図書館本 書架から 訳文が巧いせいか滑らかで面白かった。まず表紙 これ天使じゃなくってバッコスの幼少期なのね。羽無いしチンチンからおしっこ出してるし。蒸留器は銅製が酒の質が上がる!知らんかった。古代エジプト人はガラス容器を作る技術があった!?確かにwikiも支持してる。1995アフリカでの蒸留器ではタイヤも部品!「禁酒法支持者の政策は不必要に政治問題化する」そういうのって宗教強めのいろんな国のいろんな政策で見られるねー。最後近くに「お勧めの合法密造酒ブランド」とかそれを使ったカクテルレシピが出てて旨そう。2022/11/17