出版社内容情報
この地政学的三角形は、アジアの形を変え、世界を成長と平和の安定軌道に乗せる役割を果たすことが可能である。
あるいは、高まる不信感と軍事動員の場となり、アジアを危険な冷戦に突入させるかもしれない。
本書ではこの地政学的トライアングルの特徴と、ここ20年間における変遷について解明を試みる。
内容説明
日米中それぞれの複雑な関係と歴史と現状をふまえて、10人のスペシャリストが、東アジアの発展の可能性と危機的様相を徹底分析!
目次
序論 日本・アメリカ・中国―錯綜するトライアングル
第1章 東アジアとリベラルな国際秩序―東アジア地域秩序形成における覇権、バランスと合意
第2章 冷戦後の日本の外交路線
第3章 平和的台頭、多極構造と中国の外交路線
第4章 民主党政権下の日本の対米外交政策とその国内的背景―不明瞭な「変革」からの立て直し
第5章 中国の対米方針と国内的背景
第6章 姉妹間のライバル意識?国内政治と日米同盟
第7章 中国の対日方針とその国内的背景
第8章 日本・中国・ロシアと、アメリカの「頂点」―トライアングルの分析
第9章 日本の対中方針
著者等紹介
猪口孝[イノグチタカシ] [Ikenberry,G.John]
政治学博士(マサチューセッツ工科大学)、東京大学名誉教授、新潟県立大学学長。専門は日本の政治と国際関係で、英語と日本語で100冊以上の著書があり、論文を多数発表している。「アジア・バロメーター」プロジェクトを主導し、英文学術誌Japanese Journal of Political Science(Cambridge University Press,1999‐)とInternational Relations of the Asia‐Pacific(Oxford University Press,2000‐)を編集長として創立
アイケンベリー,G.ジョン[アイケンベリー,G.ジョン]
プリンストン大学政治学部および同大ウッドロー・ウィルソン公共政策大学院のアルバート・G・ミルバンク記念教授。専門は政治学と国際関係論。著書に、After Victory:Instututions,Strategic Restraint,and the Rebuilding of Order after Major Wars(2001)(『アフター・ヴィクトリー―戦後構築の論理と行動』NTT出版、2004年。2002年のアメリカ政治学会シュローダー・ジャーヴィス賞を受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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