出版社内容情報
全巻完結! 初の本格的な人物事典。研究の学際化と応用化。1915年から1923年の間に生まれた地理学者35名。全巻完結! 初の本格的な人物事典。
1915年(対華21か条要求)から1923年(関東大震災)の間に生まれ、顕著な業績をあげた35名の地理学者をとりあげる。
各人についての叙述は、その伝記的事項をふまえ、それぞれの著作物の内容を個人史的および社会的に意義づける。
岡田俊裕[オカダトシヒロ]
内容説明
本書では一九一五年(対華二十一か条要求)から一九二三年(関東大震災)の間に生まれた地理学者の生涯と業績を紹介。日本・フランスの平野・農村・都市を歴史地理・集落地理・応用地理的に比較研究した谷岡武雄、日本の民俗を地理学的に研究した千葉徳爾、日本・ニュージーランド・インドの歴史文化地理研究と地域研究用語の通文化的検討を行った石田寛、戦後日本を代表する地形学者、吉川虎雄ら三五名の地理学者を取り上げる。地理学者たちの成長と長年にわたる奮闘ぶり、地理学の幅広さと豊かさ、地理学的な研究方法の特色とその多彩さを伝えることを目指した。巻末には現代地理学を見渡す詳細な年表(一九三二年‐一九九〇年)を収めた。
目次
西村睦男(1915‐2006)工業・農業の立地、商圏の研究を経て中心地に関する理論的・実証的研究を行う。
野村正七(1915‐1985)地図の投影法の研究、その学習指導の推進、本格的な地図帳の作製を行う。
安藤萬寿男(1915‐2003)果実の生産・流通の地域構造や経済立地論を研究し、輪中の歴史地理的研究も行う。
谷岡武雄(1916‐2014)日本・フランスの平野・農村・都市を歴史地理・集落地理・応用地理的に比較研究。
川上喜代四(1916‐1982)海上保安庁水路部において、国内および国際的な海の地図の作成を推進する。
千葉徳爾(1916‐2001)日本の民俗を地理学的に研究し、日本人の自然観・風土観・地域観を究明する。
菊地利夫(1916‐)新田開発の社会経済的側面を歴史地理学的に実証研究し、その理論研究も深める。
西村嘉助(1916‐2013)地形や歴史地理の研究をふまえ、応用地形学や気候地形学の研究を唱導する。
山鹿誠次(1916‐2005)東京とその近郊を対象とする都市地理学の研究と普及・教育に尽力する。
菊池万雄(1917‐2013)近世村落の歴史地理学的研究、寺院過去帳に基づく近世・近代の災害研究を行う。〔ほか〕
著者等紹介
岡田俊裕[オカダトシヒロ]
1948年3月愛媛県生まれ。高知大学名誉教授。博士(文学)(広島大学)。日本の地理学史を人物中心に研究してきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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